●2006年10月にフルモデルチェンジした10代目「カローラ」。カローラシリーズは、セダンの車名が「カローラアクシオ」となり、ステーションワゴンは従来どおり「カローラフィールダー」と呼ぶ。 ●エンジンは、1.5(1496cc)と1.8(1797cc)の2種。駆動方式は、FF(前輪駆動)が基本だが、4WDの設定もある。トランスミッションは、1.5にはCVT(無段変速機)および5速MTを、1.8には7速スポーツシーケンシャルシフトマチック付CVTを組み合わせている。 仕様グレードは、1.5のスタンダードタイプ「X」に対して、上級の「G」はタコメーター、外気温計、スマートエントリー、オートエアコンなどを装備。1.8「ラグゼール」では、プライバシーガラス、リアスポイラー、ディスチャージヘッドランプ、オプティトロンメーター、マルチインフォメーションディスプレイ、本革巻きステアリング、リアシートトランクスルーなどが加わり、さらに「αエディション」になると、ブレーキコントロール機構VSC、プリクラッシュセーフティシステム、サイドエアバッグなど、安全装備が充実している。 なお、参考車両は、ディーラー専売トヨタモデリスタ「ケンスタイルバージョン」のフロントスポイラー/サイドスカート/リアスカートを装着し、フロントグリルを「モデリスタバージョン」に交換しているので、外観は標準とは異なっている。
車両の周りをひと巡りして、全体の様子を見てみよう。外装部品の立て付けや塗装面の状態などをチェック。不審な箇所があれば、近寄って詳しく調べよう。
前面は、バンパー/ボンネット/ヘッドライトなどが並んでいるバランスと、全体に左右対称になっていることを確認。
左右ヘッドライトの片方だけが新しい場合(交換の疑い)は、その側の車体部を修理している可能性もある。ナンバープレートの変形や修整跡なども車体部の修理を疑ってみる。細部では、バンパーやボンネット先端部、フロントガラスの飛び石による打ち傷などに注意。エアロパーツの下部に傷や破損などがないかも慎重にチェックしよう。
車体まわりは、見る角度を変えながらチェックしよう。プレスラインのずれや崩れ、微妙な立て付けの狂いなども確かめやすい。
車体表面を斜めから透かして見ると、浅くて広い凹みや波打ち(しわ)なども見落とすことがない。
しわが寄っているのは、衝撃のダメージ痕か、板金修理跡だ。塗装面の艶が周囲と違っていたり、肌荒れ状態になっている箇所なども、修理跡の疑いがある。
定期点検整備記録と突き合わせて、消耗部品を中心にエンジンと周辺をチェック。ブレーキやバッテリーの液量、冷却水やオイルの量および汚れなども点検したい。オイル漏れなどにも注意。
周囲と比べて新しく見える部品は、交換している疑いがある。定期整備か、不具合が起きたか、あるいは事故などでダメージを受けたのか、整備記録も探って交換した理由を確かめよう。
左右フェンダー側のインナーパネルやフレーム、室内側のダッシュパネルなど、エンジンルーム内の鉄板をチェック。ダメージを負うと走行に支障が生じる重要な部分だ。歪みやしわ、修理跡(溶接、シーラー、塗装の異常)などがないか確認しよう。
部品やネジなどに塗装の飛沫が付いている場合は、周辺の状態を慎重にチェック。修理/交換の他に、錆の補修なども考えられる。
外面をチェックしたら、裏面側に修理跡などがないかも調べよう。外と内のパネルを貼り合わせている接合部(特にシーラー)の状態に注意。
ダメージを負うと、外して修理したり、交換することもある。ヒンジ部のネジを脱着していないかもチェック。交換していれば、ボンネット単独修理の場合もあるが、車体部に修理/交換の形跡がないかも詳しく調べる必要がある。
エンジンルームの最前部にある、車体の左右に繋がっているラジエターサポートをチェックしよう。車体前部に大きな衝撃を受けると、影響が及びやすく、修理/交換する確率が高い。ラジエター本体、フロントグリル、ヘッドライトなどの関連部品、左右フレームとの接続部、バンパーやフェンダーなど、周辺の状態も含めて慎重にチェックしよう。
フロントフェンダーは、固定ネジも必ずチェック。脱着している形跡があれば、フェンダーを外して修理、あるいは交換している可能性がある。取り付け部の下にあるブラケット(フェンダーを支えている台座金具)の状態にも注意。
フロントフェンダーだけの修理なら修復歴にはならないが、大きな衝撃を受けて修理/交換していれば、車体内部のパネルやフレームにダメージが及んでいないか確かめる必要がある。
例えば車体前部側面は、バンパー、ヘッドライト、ボンネット、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス部の柱)などが隣接している。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、どれかにダメージを負ってずれているか、修理あるいは交換している可能性がある。
隙間を境に、隣り合うパネルの色調も比べてみよう。修理や交換で塗装していると、色艶が違って見えることがある。
フェンダーは、膨らんでいるホイールアーチ部(タイヤを囲っている部分)を傷付けることも多い。傷を見つけたら、凹みや歪みを伴っていないか確認。
鉄板を内側に折り込んでいる部分も覗いて、修理/交換の形跡がないかもチェック。特にシーラーの状態に注意。
参考車両はサイドスカートを装着しているので、傷や破損の有無を調べると同時に、ホイールアーチ下部にある取り付け部の状態もチェックしよう。
ドアに大きな損傷を負うと、外して修理することもあり、交換してしまうことも多い。ドアヒンジ部のネジをチェックしよう。
ただし、ドアの立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけではドアを修理/交換しているとは断定できない。ドア自体をはじめ、ピラー(柱)やサイドシル(ドア下の梁)など、周辺も調べて判断する必要がある。
リアドアの開口部を見てみよう。乗り降りなどで傷付けることも多く、引っ掻き傷や打ち傷などを見つけることもある。補修や修理跡などがないかもチェック。
開口部にマスキング跡が残っていれば、リアフェンダーを補修、あるいは修理している。周辺を詳しく調べよう。
車体左側は、フューエルリッド(給油口のカバー)も開けて、内部にマスキング跡や修理跡などがないかチェックしよう。
前面と同様に、バンパー/トランクリッド/コンビネーションランプ(テールライト)などが並んでいるバランスをチェック。後部ナンバープレートは、封印の傷(剥がした形跡)が注意ポイントだ。
トランクリッドの立て付けが全体に狂っていれば、トランクリッドがずれているか、あるいは車体が歪んでいる疑いもある。左右片側だけに隙間の異常箇所があれば、その部分の車体部を修理していると考えられる。コンビネーションランプやリアバンパーの立て付け状態にも注意しよう。
トランクリッドは、ロックの解錠/施錠、開け閉めする動き具合、跳ね上げた状態でしっかり止まっていることを確認。
閉める時にカチッとうまく収まらない場合は、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいることも考えられる。閉まり具合だけならロック部やトランクリッドの立て付け調整などで直ることもあるが、不具合の原因を確かめる必要がある。
トランクリッドを開けたら、裏面側に修理跡などがないかチェック。
トランクリッドの立て付け調整、あるいは修理/交換などで、取り付け部に手を加えた形跡がないかも調べよう。
トランクの床を開けて、スペアタイヤ収納部と周辺をチェックしよう。しわや歪み、修理跡などがないか確認。
底に貼ってある防振シートの切り接ぎや貼り直した形跡にも注意。新しく塗装している部分があれば、錆などの補修跡か、それとも修理/交換跡か、詳しく調べよう。
開口部の左右を見ると、鉄板の接合部がある。シーラー、溶接、塗装の状態を探って、修理/交換の形跡などがないかチェックしよう。 特にスポット(溶接)の打ち直しに注意。不審な部分があれば、左右を見比べると判断しやすい。
コンビネーションランプやリアバンパーの取り付け状態など、関連部の修理/交換にも注意しよう。
フレーム(車体骨格)やメンバー(補強部材)などの鉄板部に歪みや修理跡などがないかチェック。左右サイドシル(車体前後方向に通っている梁)、前後バンパー裏奥の鉄板部も要確認。
れや滲み(オイルやグリス漏れの兆候)、ゴム部品の劣化(ひび割れ)などにも注意。錆は、表面に浮いている程度なら心配ないといえるが、腐食の進行状態を調べよう。
タイヤは、残り溝の深さを点検。傷や異物の刺さり、ひび割れなどがないかもチェック。同時に、減り方も調べよう。接地面の外側だけとか内側だけなど、一部が極端に減っている偏摩耗を起こしていれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているか、あるいは車体が歪んでいるのか、原因を確かめる必要がある。
ホイールは、リム部(タイヤと接している縁の部分)を傷付けることも多い。傷があれば、曲がりなどが伴っていないか確かめよう。アルミホイールは、過度な衝撃による変形や割れなどにも注意。
始動具合やアイドリング回転などをチェック。できれば、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く踏んで、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみたい。
容易にエンジンがかからなければ、バッテリーが弱っている場合もあるが、不具合要因を突きとめる必要がある。不安定なアイドリング回転、異音や大きな振動の発生などは、なんらかのトラブルを抱えていると考えられる。
ウインカー、ヘッドライト、テール/ブレーキ/バックランプなど、保安装置類が正常に作動することをまず確認。
さらに、装備している電装機器や電動機構などはすべて、スイッチを入れるだけでなく、操作して機能を確かめよう。
エアコンは、冷房の効き具合を必ず確認。見落とすことが多いパワーウインドウの開閉や室内ランプの点灯などにも注意。オプションなど後付け装備の有無は、事前にチェックしておこう。
エンジンをかけてブレーキを踏んだまま各ポジションに切り替えながらセレクトレバーの操作具合をチェック。できれば試走して、自動変速の動作も確かめたい。CVTは、連続的に変速しているので、ギヤが切り替わるような感じがあれば不具合が起きている。
「ラグゼール」は、付属するマニュアルモード(7速スポーツシーケンシャルシフトマチック)も、操作および動作を確認したい。
シートや内装材などに汚れや傷、染み、穴などがないか。運転席周辺だけでなく、後席も念入りにチェック。
「エアコン吹き出し口や収納ボックスの蓋など、樹脂部品の損傷や破損、取り付け状態にも注意しよう。
傷や染みなどは、クリーニングなどで目立たなくすることができるか、修繕が可能か、交換が必要か、ダメージの程度を見極めたい。
「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で保証内容や期限を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの説明書が揃っていることも確かめよう。
「定期点検整備記録簿」は、必ず記載内容を調べよう。車両が新車時からどのように使われ、扱われてきたかがわかる。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接している(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性がある。
●バンパーなどは押されてずれることもあるが、たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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