中古車目利き講座 トヨタ カローラ セダン

上質車両を見極める 中古車目利き講座
カローラ セダン
参考車両 : セダン
1.8ラグゼール 4AT 
初年度登録 2000年10月
TOYOTA
COROLLA 
TA-ZZE122
トヨタ カローラ セダン
販売台数が多く、高級車と違って価値の低い修復歴車などはまずないといえるが、基本チェックポイントはひととおり確かめよう。また、年式相応の傷みもポイントになる。つまり、年式が古ければ各部の劣化などは避けることができないが、保管状態や使い方によっても違ってくるということだ。特に整備状態は、念入りにチェック。定期点検整備記録と車両の現状をつき合わせて確かめよう。室内の汚れや傷の有無、手入れの状態などからも車両がどのように扱われていたかを推察できるはずだ。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
1.3 (1298cc)
X TA-NZE120 4AT FF
  TA-NZE120 5MT FF
X アシスタパッケージ TA-NZE120 4AT FF
  TA-NZE120 5MT FF
1.5 (1496cc)
X TA-NZE121 4AT FF
  TA-NZE121 5MT FF
  TA-NZE124 4AT 4WD
X アシスタパッケージ TA-NZE121 4AT FF
  TA-NZE121 5MT FF
  TA-NZE124 4AT 4WD
G TA-NZE121 4AT FF
  TA-NZE121 5MT FF
  TA-NZE124 4AT 4WD
1.8 (1794cc)
ラグゼール TA-ZZE122 4AT FF
  TA-ZZE124 4AT 4WD
ラグゼール ナビエディション TA-ZZE122 4AT FF
  TA-ZZE124 4AT 4WD
2.2 (2184cc)
X KE-CE121 4AT FF
  KE-CE121 5MT FF
X アシスタパッケージ KE-CE121 4AT FF
  KE-CE121 5MT FF
G KE-CE121 4AT FF
  KE-CE121 5MT FF
●トヨタが21世紀コンパクトカーのグローバルスタンダードモデルを目指して2000年8月に発売した9代目120型「カローラ」。この時「セダン」と同時に「フィールダー」「スパシオ」「ランクス」も登場し、カローラのバリエーションは4車種になった。
 セダンのエンジンは、1.3/1.5/1.8リッターガソリンと2.2リッターディーゼルの4種類。駆動方式はFFが基本だが、1.5と1.8には4WDの設定もある。トランスミッションは、4速ATと5速MTがある。
 グレードは、ベーシックな「X」と、オートエアコンやシルエットメーターなどを装備した「G」の2タイプ。Xには、装備を簡略化した「アシスタパッケージ」も設定されている。1.8は、オプティトロンメーターや革巻きシフトノブなどを装備した「LUXEL(ラグゼール)」を標準に、パッケージオプションを組み込んだ「ナビエディション」の設定がある。
 2001年10月の一部改良に伴い、ラグゼールにプレミアムエディションを追加。その後、多数の特別仕様車を発売しているが、2004年4月にマイナーチェンジ。同年12月に一部改良。2006年10月にフルモデルチェンジしている。
全体の雰囲気から探る
 車両の少し離れた位置から、全体の様子を見てみよう。立て付けや塗装状態など、外観各部に異常がないか、チェック。
 前面は、バンパー/グリルとボンネットが並んでいる横線。ヘッドライトを含めて、左右対称になっているかを確かめる。
 左右ヘッドライトのバランスを見て、片方だけ新しい(交換の疑い)場合は、単なるライト破損による交換なのか、車体部の修理に伴う交換処理なのか、周辺を詳しく調べる必要がある。
 ナンバープレートの曲がり(変形)、波うち、文字の補修ペイントなどからも、前部をぶつけて修理していることが推察できる。
カローラ セダン
カローラ セダン 角度を変えると見える
 車体表面の傷や凹みをチェックする時は、見る角度を変えながら観察しよう。
 斜めから透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、あるいは波打ち(しわ)など、表面の微妙な異常も確認できる。
 波打ちは、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断できる。
 塗装表面の艶が周囲と違っていたり、肌荒れ状態になっている部分も、傷や凹みの補修、あるいは板金修理している疑いがある。
整備状態を確認する
 定期点検整備記録簿ともつき合わせて、ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。
 できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ液量なども点検したい。
 エンジン周辺のオイルのにじみや汚れ(漏れ)にも注意しよう。
 新しい部品が付いているのを見つけたら、故障や整備で交換したのか、車体部の修理に伴う処置なのか、記録簿を確かめよう。
カローラ セダン
鉄板の様子を探る
 エンジンルーム内は、左右フェンダー内側のインナーパネル、室内とエンジンルームを隔てているダッシュパネルなど、各部の鉄板を見てみよう。
 修理跡などはないか。歪みやしわなどがないか、チェック。
 部品やネジなどに塗装の飛沫が付いている場合は、周辺に修理跡がないか、探ってみよう。
 車体の骨格を形成する部材などを修理/交換していれば、修復歴車になっているはずだ。
カローラ セダン フード/リッドのチェック
 エンジンフード(ボンネット)もトランクリッド(トランクの蓋:写真)も、基本的に外と内の2枚のパネルを張り合わせた構造になっている。開けて、裏側に修理跡などがないかもチェックしよう。特に接合部のシーラーに注意。
 また、修理や交換のために脱着することがある取り付けネジも確かめよう。
車体前部の要チェックポイント
 エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターコアサポートと呼ぶ鉄板を見てみよう。
 車体前部に大きなダメージを受けると影響を受けやすく、修整修理あるいは交換する確率が高い。
 左右フェンダーとの接合部はもちろん、フロントグリルやヘッドライトなどの取り付け状態もチェックしよう。
カローラ セダン
カローラ セダン 取り付け状態を確かめる
 フロントフェンダーは、外観の傷や凹みをチェックする以外に、取り付けネジも確認。ネジ脱着の形跡があれば、修理するためにフェンダーを外したり、交換している可能性もある。
 フロントフェンダーは重要な車体構成部材ではないので、修理しても修復歴車にはならないが、外して修理または交換している場合は、大きな衝撃を受けてダメージが広範囲に及んでいる可能性もある。周辺を詳しく探って、確かめよう。
隙間と同時に色を見る
 立て付けは、例えば前部側面はで、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)、ボンネットなどがそれぞれ隣合わせになっている。
 各隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けているか、修理している可能性がある。
 また、修理や交換をすると、隙間を境に、隣り合うパネルの色艶が違って見えることもある。
 補修した程度の場合もあるので、周辺も探って判断しよう。
カローラ セダン
カローラ セダン カローラ セダン ネジ脱着から推察する
 ドアに損傷を負うと、外して板金修理することもあり、交換してしまうことも多い。
 ドアヒンジ部の固定ネジをチェックしよう。ただし、ドアの立て付け調整でネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけでは、ドアを交換しているとは断定できない。
 ドア修理/交換の疑いがあれば、周辺部に修理跡などがないか、探る必要がある。
リアフェンダーのチェック
 リアドアの開口部を見てみよう。リアフェンダー周辺を補修、あるいは修理した車両には、マスキング跡が残っていることもある。
 修理の痕跡が残ることが多いアーチ部(タイヤを覆っている縁の部分)も、下から覗いて確認。
 また、フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、内部にマスキング跡や修理跡などがないかもチェックしよう。リッドの色調がフェンダー部と違っていれば、フェンダーを修理しているはずだ。
カローラ セダン カローラ セダン
カローラ セダン 車両の情報を確かめる
 備え付けの書類は、車両チェックには、車検証と定期点検整備記録簿が不可欠。
 定期点検整備記録簿は、車体まわりをチェックする前に、必ず記載内容を調べておこう。点検整備や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 また、車両取扱説明書以外に、オプション装備機器などを後付け装着している場合も、それぞれの説明書が揃っていることを確かめよう。カーナビを装備している場合は、地図データの発行時期も確かめたい。
後部の状態をチェック
 後面も前面と同様に、バンパー/トランクリッド/コンビネーションランプ(テールランプ)の並びと、左右バランスに違和感はないかを確認。
 ナンバープレートのチェックも前部と同じだが、後部は、封印を剥がした傷(ナンバープレートを外した形跡)に注意しよう。
 リアスポイラー装着車は、取り付け状態も確かめよう。
カローラ セダン
トランクリッドから推察する
 閉めた時の立て付けを見てみよう。全体に隙間が狂っていれば、リッドがずれているか、あるいは車体の歪みが疑える。右左の片方だけに異常があれば、その側の車体部を修理している。
 開閉した時にしっかり閉まらない(スムーズにロックできない)場合も、リッドのずれか、車体の歪みが考えられる。
 修理跡はないか、確かめよう。
カローラ セダン 床の中に隠れたヒント
 スペアタイヤの収納部も、後部のチェックポイント。波打ち、板金修理跡、交換跡などはないか、調べよう。底にに貼ってある防振シートも、切り接ぎや張り替えた形跡などが、修理を推察する目安になる。
 水が溜まっていた形跡があれば、トランクに水が浸入した理由を探る。
 塗装の形跡は、錆などの補修か、修理/交換跡なのか、周辺も探って判断する。
鉄板の接合部を調べる
 トランクルームの開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで、接合されている。
 溶接やシーラー、塗装の状態をチェックしよう。特にコンビネーションランプの上部周辺(車体の角)を念入りに観察。左右を比べると、異常を判断しやすい。
 修理箇所を見つけたら、トランクフロアなどの関連各部にもダメージを受けていないか、詳しく調べる必要がある。
カローラ セダン
カローラ セダン 奥にある鉄板が重要
 バンパーは、外観の傷や凹み、立て付けなどをチェックすると同時に、下から裏を覗いて、取り付け状態も確かめよう。
 さらに、奥を見て、バンパーの後にあるパネルやメンバー(左右に渡している補強部材)も確認。修理や交換跡があれば、査定の判定では車体骨格形成部にダメージを受けた修復歴車となる。
床下を覗いて確かめる
 鉄板部の傷や凹み、修理跡、交換跡などがないか、チェック。
 車体左右のサイドシル(ドア下を通っている梁)下部にも注意。
 マフラーやサスペンションなど、床下の部品類に異常がないかも確かめよう。
 オイルやグリスなど、油脂類の滲みや漏れにも気を付けよう。
 外観はきれいに修理しても、見えない部分は手を付けないことがあるので、事故などによるダメージ跡を見つけることがある。
カローラ セダン
カローラ セダン カローラ セダン エンジンをかけてみる
 始動状態、アイドリング回転などをチェック。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
 また、ATも、エンジンをかけてブレーキを踏んだまま、PからDへ、NからRへなど、各ポジションにレバーを操作して、引っかかりや切り替え時にショックがあるなどの異常がないか、試してみよう。
操作して機能を確かめる
 室内は、汚れや傷以外に、装備機器類の作動もチェック。
 保安機器(ウインカー、ホーン、ヘッドライト、ブレーキ/バック/テールランプなど)はもちろん、電装機器や電動機構などは、スイッチオン/オフだけでなく、正常に機能していることを確かめる。
 運転席前方の操作系だけでなく、すべてのパワーウインドウの開閉やルームランプの点灯なども忘れずにチェックしよう。
カローラ セダン
カローラ セダン 減り具合と減り方を点検
 タイヤは、減り具合(残り溝の深さ)を、まずチェック。傷や異物の刺さりなどにも注意しよう。
 減り方も調べよう。接地面の外側や内側、中央部だけなど、一部が極端に減っている「偏摩耗」があれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 偏摩耗は、車体前部のインナーパネルが変形して生じることもある。走行中にハンドルが片方に取られる場合も、要注意だ。
ホイールの傷をチェック
 参考車両のように、ホイールにに傷が付いているのを見つけたら、損傷の程度を調べよう。
 車両によって、スチールホイールに樹脂製ホイールカバーを被せている場合と、アルミホイールを装着している場合があるが、リム部(タイヤと接している部分)に凹みや曲がりを伴っていないかをまず確かめる。
 アルミホイールは、大きな衝撃を受けると変形する可能性がある(スチールは曲がるだけで済む)ことにも気を付けよう。
カローラ セダン
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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