中古車目利き講座 ホンダ シビック ハイブリッド

上質車両を見極める 中古車目利き講座
シビック ハイブリッド
参考車両 : MX 
初年度登録2006年6月
HONDA
CIVIC HYBRID 
DAA-FD3
ホンダ シビック ハイブリッド
ハイブリッドカーは、省燃費でも車両価格は高め。ユーザーの多くが環境問題を意識していることなども加わって、荒く扱われた車両は少ない。事故による損傷などのリスクは一般車と同じだが、走り方などによるダメージは少ないと考えていいだろう。とはいっても、ハイブリッドはまだ発展途上といえるので、予想外のトラブルに見舞われることもある。整備記録などから、定期点検整備を受けているかどうかをしっかり確認しよう。初めて接して不安がある場合は、ハイブリッドシステムの状態は販売店で聞いて確かめよう。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
MX DAA-FD3 CVT FF
MXB DAA-FD3 CVT FF
●シビックをベースに電気モーターによる電動アシスト機構を備えたハイブリッドカー。2001年12月新発売の後、2002年10月と2003年9月にマイナーモデルチェンジ。参考車両は、さらにその後の2005年9月にフルモデルチェンジしたモデルで、エンジンとモーターの効率化によって出力を約20%アップ。燃費も向上している。
 パワーユニットは1.3リッターエンジン+モーターアシストハイブリッドシステムで、駆動方式はFF(前輪駆動)。トランスミッションはCVT(無断変速機)の設定。
 ハイブリッド専用装備として、専用デザイン15インチアルミホイール、LEDハイマウントストップランプ、マイクロアンテナ、専用エンブレムなどがあり、グレードは「MX」と「MXB」の2タイプ。MXにはクロームメッキモール付カラードサイドプロテクター、トランクスポイラー、エンジンアンダーカバーなどが付いている。
 なお、参考車両は、HDDインターナビシステム/リアカメラ付(7インチワイドディスプレイ・TV/AM/FMューナー付DVD/CDプレーヤー)、ディスチャージヘッドライト(HID・ロービーム/オートレベリング機構付)などのオプションを装備している。
 その後、2006年9月にマイナーモデルチェンジしている。
全体から違和感を掴む
 車両から少し離れて、立て付けをはじめ、塗装面の光沢や色むら、車体の傾きなど、外観に異常はないか、観察しよう。
 前部は、バンパー/グリル、ボンネット、ヘッドライト。後部は、バンパー、トランクリッド、コンビネーションランプ(リアライト)。それぞれの横線が揃っているか。左右対象になっているかを確認。
 左右ヘッドライト(後部はコンビネーションランプ)の片方だけ新しい場合は、交換の疑いがある。ライトの破損か、車体部の修理に伴う処置なのか、交換した理由を調べる必要がある。
 ナンバープレートの変形や修整跡なども、車体修理のヒントだ。
シビック ハイブリッド
シビック ハイブリッド シビック ハイブリッド 見る角度を変えて観察
 車体まわりは、見る角度を変えながらチェックしよう。
 斜め方向から透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、エクボと呼ばれる小さな凹み、あるいは波打ち(しわ)なども確認できる。しわが寄っていれば、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断して間違いないだろう。
 塗装面が荒れていたり、艶が周囲と違っているなど、部分的に色調が違う箇所も、補修や修理をした痕跡かもしれない。
整備状態を確かめる
 整備記録と合わせて、主動力エンジンのゴムホースやベルトなど、消耗部品を中心に整備状態をチェック。エンジン周辺のオイルのにじみや汚れにも注意しよう。できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。
 周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑えるが、記録簿を見れば、不具合が発生した箇所や修理/交換の経緯などの状況が確認できるはずだ。
シビック ハイブリッド
鉄板部の様子を探る
 エンジンルーム内のインナーパネル(車体内側の鉄板)の状態を調べよう。
 インナーパネルに大きなダメージを受けると、走行機能面に重大な不具合を生じさせる。修理跡や交換跡などがないか、しっかりチェックしよう。特にサスペンション取り付け部の周辺に注意。
 また、部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺に修理の痕跡がないか、詳しく探ってみよう。
シビック ハイブリッド ハイブリッド機構の点検
 シビックハイブリッドには、主動力エンジンの他に、IMA(インテグレーテッド・モーター・アシスト)というハイブリッド機構が組み込まれており、補助駆動力として使う電気モーター、モーターアシスト機構を作動させるニッケル水素バッテリー、減速エネルギーを電気に変換する回生ブレーキなどで構成されている。
 システムの状態は一般の人には判断できないが、通常はメーターや警告灯などに注意しよう。不安があれば、正規ディーラーなどの自己診断装置でチェックするといい。
裏側もチェックする
 ボンネットは、外観表面だけでなく、裏面に修理跡などがないか、確かめよう。
 さらに、ヒンジ部の固定ネジもチェック。脱着した形跡があれば、外して修理しているか、あるいは交換している疑いがある。
 希にエンジン修理などもあるが、ボンネットを外していれば、車体部に修理跡がないかを調べて、外した理由を探る必要がある。
シビック ハイブリッド
シビック ハイブリッド 車体前部の必須チェック
 エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターコアサポートをチェックしよう。車体前部にダメージを受けると、修理あるいは交換する確率が高い。
 シビックハイブリッドは樹脂カバーで覆われているので、裏から覗いて、修理や交換の形跡などがないか、確かめよう。カバーが新しいとか、固定ピン脱着の痕跡なども、ラジエターコアサポート修理/交換の疑いがある。
隙間の幅と色調を比べる
 車体前部の側面は、バンパー、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)などが隣り合っている。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けて部品がずれているか、いずれかを修理/交換している可能性が高い。
 また、修理や交換で塗装すると、仕上がった色が微妙に違うことがある。隙間を境に、隣り合うパネルの色調が合っているかどうかも比べてみよう。
シビック ハイブリッド
シビック ハイブリッド シビック ハイブリッド 周辺も確かめて判断する
 ドアに大きな損傷を負うと、外して修理したり、ドア自体を交換することもある。各ドアのヒンジのネジをチェックしよう。
 ドアの立て付け調整でネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡があれば、ドアと周辺を詳しく調べて、慎重な判断が必要だ。
リアフェンダーのチェック
 後部ドアの開口部を見てみよう。リアフェンダー周辺を補修、あるいは修理すると、マスキング跡が残ることもある。
 フューエルリッド(給油口の蓋)もチェックポイント。開けて、内部にマスキング跡はないか、修理跡などがないか、確かめよう。
 また、フューエルリッドは、フェンダーを板金修理するために外すことがある。フューエルリッドの色調が違っている場合は、フェンダーを修理している。
シビック ハイブリッド シビック ハイブリッド
シビック ハイブリッド タイヤのチェック
 減り具合をまず点検。残り溝の深さが1.6mm以上ある(スリップサインが出ていない)ことが目安だ。
 溝が十分に残っていても、接地面の減り方もチェックしよう。一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 偏摩耗は、車体前部のインナーパネルが変形して生じることもある。タイヤでも車体の状態を推察できるのだ。
後部のチェックポイント
 トランクリッド(トランクの蓋)を閉めている状態を見て、全体に立て付けが狂っていれば、トランクリッドがずれているか、あるいは車体の歪みも疑える。
 右または左の片方だけ隙間に異常があれば、その側の車体部を修理していると判断できる。
 また、トランクリッドを開閉して、スムーズに閉まらない場合も、ずれているか、車体が歪んでいるかが考えられる。ずれているだけなら、キャッチ部(ロックする部品)の調整で直ることがある。 また、後部も前部と同様のチェックをして、コンビネーションランプやナンバープレートなどに異常がないか、確かめよう。特に後部ナンバープレートは、封印を剥がした痕跡に注意しよう。
シビック ハイブリッド
推察する手がかりを探る
 トランクリッドもボンネットと同様に裏面をチェックしよう。
 リッド部は防音シートを設置しており、ヒンジ部もカバーがかかっている。どちらも、外した痕跡はないか、交換している形跡がないか、注意深く探ってみよう。
シビック ハイブリッド 床底の状態も確かめる
 スペアタイヤを外して、通常は見えない部分に波打ちや板金修理跡などがないか、チェック。
 底や周辺に貼ってある防振シートにも注意しよう。張り替えた形跡なども、修理を推察する目安になる。
鉄板の接合部を調べる
 トランクルームの開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで接合されている。修理や交換跡などがないか、シーラーや溶接、塗装状態をチェック。
 コンビネーションランプの上部付近に特に注意しよう。違和感があれば、左右を比べてみると異常を確かめやすい。
 後方から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。修理していることが判明したら、フェンダーやバンパーなどはもとより、周辺や関連する部分を広範囲に詳しく調べる必要がある。
シビック ハイブリッド
シビック ハイブリッド トラブルを察知する
 エンジンをかけてみよう。始動時の様子やアイドリング回転の状態などをチェック。
 実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 アイドリング回転が安定しない場合は、エンジンの調整が必要かもしれない。また、イグニッションONの状態でエンジンが停止することもあるが、アイドリングストップなら正常だ。
装備機器の機能を確認
 まず、保安機器(ウインカー、ホーン、ヘッドライト、テールランプ類など)が確実に作動することを確かめよう。
 さらに、装備している電装機器や電動機構などが正常に機能しているか、チェックしよう。
 例えば、エアコンは、温度調節や風量などを試す。オーディオは、ラジオだけでなくCDも聞いて、音量調整や選局あるいは選曲する。調整機構がある機器類は、スイッチのON/OFFだけでなく、操作してみることだ。
 また、カーナビは、地図データの発行時期を確かめよう。
シビック ハイブリッド
シビック ハイブリッド オートマチックを操作してみる
 エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、オートマチックのセレクトレバーを、PからDへ、NからRへなど、各ポジションに操作して、引っかかりやぐらつきなどがないか、動きの状態をチェックしよう。
 CVTは、試走する機会があれば、変速にショックがないことを確認したい。ただし、エンジンON/OFFの際に軽いショックがあるのは故障ではない。
メーターの動きをチェック
 シビックハイブリッドは、一般車と同様のエンジン回転計や走行距離計などの他に、IMAのアシスト/チャージの状態を表示するメーターを備えている。
 走行中にも関わらずエンジン回転計の針が「0」を指すこともあるが、これは電気モーターに切り替わっていることを表している。モーターでの走行は、アシスト/チャージを確かめることになる。
シビック ハイブリッド
シビック ハイブリッド 車両の情報も確かめる
 備え付けの書類は、車検証や車両取扱説明書の他に、標準装備機器はもちろん、オプションや後付けの社外製品を装備している場合は、それぞれの説明書が揃っていることを確かめよう。
 中でも車両のチェックに欠かせないのが定期点検整備記録簿。必ず記載内容を調べよう。車体まわりをチェックする前に、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。
床下を覗いてチェック
 フレーム(骨格部)やメンバー(補強材)などの鉄板部、各部支え金具類などを調べよう。傷や凹み、変形、歪み、曲がりなどといった異常はないか、チェック。修理や交換などの形跡がないかも確かめよう。
 また、マフラーやサスペンションなどの部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。損傷を受けていても、走行に影響がない見えない部分は修理や部品交換をしないことがあるので、意外なところにダメージを受けているのを見つけることがある。
シビック ハイブリッド
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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