中古車目利き講座 日産 シーマ

上質車両を見極める 中古車目利き講座
シーマ
参考車両 : 450XV 
初年度登録2004年2月
NISSAN
CIMA 
UA-GF50
日産 シーマ
高額な高級セダンでも、車両チェックの基本は同じだ。車体まわり、室内、整備状態をしっかり確かめよう。全体としては、走行距離と年式によるバランスがポイントになるだろう。定期点検整備を受けていることが多いが、実際に見てチェックできない部分もあるので、記録簿で詳細を確かめよう。法人ユーザーの場合は、走行距離が多くてもコンディションがいい車両も少なくない。インテリアの汚れや傷、たばこの臭いなどもチェックして、車両がどのように扱われていたか、推察してみよう。また、高級車ならではの最新装備機器なども操作して、作動を確かめよう。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・450 (4494cc)      
450VIP UA-GF50 5M-5AT FR
450VIP FOUR UA-GNF50 4AT 4WD
450XV UA-GF50 5M-5AT FR
450XL UA-GF50 5M-5AT FR
450X FOUR UA-GNF50 4AT 4WD
・300 (2987cc)      
300G GH-HF50 5M-5AT FR
300G グランドツーリング GH-HF50 5M-5AT FR
●2001年1月発売の4代目。4.5リッターエンジンの「450」系と3リッターの「300」系があり、駆動方式はFRが基本で、450には4WD(グレード名にFOURが付く)もある。トランスミッションは「5M-AT(マニュアルモード付フルレンジ電子制御5速オートマチック)」だが、4WD車は4速ATになっている。
 参考車両は2003年8月マイナーチェンジ(FOURは11月)以降のモデルで、フロントグリルや17インチアルミホイール、インパネスイッチ部のデザイン変更されている他、マルチプロジェクターキセノンヘッドランプなどを採用。前走車との衝突が避けられない状態になると自動的にブレーキをかけて被害を低減する「インテリジェントパーキングアシスト」なども、オプションで設定されている。
 仕様グレードは、450には標準仕様といえる「XL」、後席の装備が充実している「VIP」、17インチタイヤを備えたスポーティな「XV」などの設定がある。300には標準仕様の「G」と、チューンドサスペンションや18インチタイヤを備えたスポーティ仕様の「Gグランドツーリング」がある。
全体の雰囲気から探る
 やや離れた位置から、全体の様子を観察しよう。外板パネルの隙間(立て付け)、塗装面の光沢や色むら、車両の傾きなど、外観各部に異常はないか、チェック。
 前面を見てみよう。ボンネット/グリル/バンパーが並んでいる横線がずれていないか。ヘッドライトを含めて左右対称になっているかを確かめる。バンパー左右のメッキモールにも注意しよう。
 また、ヘッドライトの左右バランスにも注意。片方だけ新しい場合は交換している疑いがあるが、単なる破損や不具合などで交換したのか、周辺部の修理によるものなのか、詳しく探る必要がある。
シーマ
シーマ 見る角度を変えてみる
 車体まわりの傷や凹みを探る時は、見る角度を変えながら観察しよう。
 斜め方向から透かして見ると、波跡(波打って見える板金修理跡)や、見落としやすい広くて浅い凹みなども見つけやすい。
 塗装状態にも気を付けよう。部分的に艶や色調が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっているなど、不自然な箇所があれば、補修跡か、あるいは板金修理跡かもしれない。
整備状態を確かめる
 消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。エンジンオイルのにじみや汚れ(オイル漏れの兆候)にも注意。できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキやウォシャーの液量なども点検したい。
 エンジンルーム内の大半をカバーが覆っているので細部まで確認できないが、定期点検整備記録簿の記載内容を詳しく調べよう。いちばん新しい日付が整備の現状を表している。
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鉄板部を調べる
 エンジンルーム内は、左右フェンダー側のインナーパネルや室内側のダッシュパネルなど、鉄板部をチェックするが、シーマは樹脂カバーで覆われているためにすべてを確かめるのは難しい。
 サスペンションのタワー部(上部の取り付け部分)周辺に修理跡や交換跡がないか、チェック。
 サスペンション関連の取り付けネジを見て、脱着している形跡があれば、サスペンションを修理している疑いがある。
シーマ ボンネットの裏をチェック
 ボンネットを開けたら、裏側に修理跡がないかを確かめよう。
 ヒンジ(支えている金具)部の固定ネジを脱着した形跡(=交換の疑い)がないかもチェック。
 ボンネットは、単独でダメージを受けることもあるが、車体に受けた衝撃で損傷を負うこともある。修理や交換していれば、原因を突きとめる必要がある。
前部の要チェックポイント
 車体前部に損傷を受けると、修理あるいは交換する確率が高い、エンジンルーム内のいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターコアサポートを必ずチェック。
 主要部分はカバーに隠れて見えないが、左右フェンダーとの接続部分や、カバーを交換した形跡などにも注意しよう。
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シーマ 取り付け状態を確かめる
 フロントフェンダーは、エンジンルーム内にある固定ネジを確かめよう。脱着した形跡があれば、板金修理するために外したか、あるいは交換している可能性がある。
 フロントフェンダーは重要な補強部材ではないので、傷や凹みを補修したり、修理していても修復歴車にはならないが、外して修理/交換していれば、車体前部に大きなダメージを受けて、広範囲に修理している疑いもある。
隙間の幅と色調を見る
 車体前部の側面では、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)などが隣合わせになっている。それぞれの隙間の幅を見てみよう。均等になっていなければ、ダメージを受けてずれているか、修理している(組み付ける際にずれることがある)ことが考えられる。
 また、パネルの隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。補修や修理、交換をすると、色艶が違って見えることがある。
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シーマ シーマ ドアをチェック
 ドアに大きな損傷を受けると、外して修理することもあるが、交換してしまうことも多い。
 前後左右のドアを支えているヒンジ部のネジを見比べよう。傷が付いていれば、交換修理している疑いがある。
 ただし、ドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけでは、ドア交換の証拠とはいえない。
折り返し部分を確かめる
 フェンダーの膨らんでいる部分を擦って傷付けている車両を見かけることもあるが、擦り傷を見つけたら、凹みを伴っていないか、確かめよう。
 また、ホイールアーチ(フェンダーの縁を内側に折り返している部分)に修理跡などはないか、チェック。特にスポット溶接の打ち直しに注意しよう。
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シーマ リアフェンダーのチェック
 リアドアを開けて、開口部にマスキング跡がないか、調べよう。フューエルリッド(給油口)も開けて、内部にマスキング跡や修理跡などがないか、確かめよう。
 マスキング跡があれば、周辺を補修、あるいは修理している。フューエルリッドは、リアフェンダーを板金修理するために外すことがある。取り付け状態も調べてみよう。フューエルリッドだけ色調が違えば、リアフェンダーを修理しているとわかるが、塗装技術が悪いともいえる。
トランクリッドから判断
 後部も前部と同様に、バンパー、トランクリッド(トランクの蓋)、コンビネーションランプ(リアライト)が並んでいる横線がずれていないか、左右対称になっているかをチェック。
 トランクリッドを閉めた時の立て付けを見て、全体に狂っていれば、リッドのずれか、車体の歪みが疑える。右または左の片側だけに異常があれば、車体部を修理していると判断できる。
 トランクリッドを開閉して、スムーズにロックできない場合も、リッドのずれ、あるいは車体の歪みが考えられる。
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シーマ ナンバープレートにも注意
 傷や曲がりの修整跡、外した形跡がないか、チェックしよう。特に後部は封印を外した跡に注意。
 ナンバープレートに異常があれば、ダメージを受けていることも考えられる。周辺に修理跡がないか、探ってみよう。
トランクの底も調べる
 スペアタイヤを外してみよう。床部に歪みなどがないか。修理跡などがないか、チェック。周辺や底に貼ってある防震材を張り替えた跡にも注意。
 ダメージの痕跡が残っていることもあるチェックポイントだ。
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シーマ バンパーの奥を確かめる
 車体の下は前後とも、バンパーの裏側を覗いて、取り付け状態を確かめよう。
 さらに奥に見える鉄板部も、修理跡などがないか、必ずチェック。バンパーの修理や交換だけならそれほど問題ないが、車体のパネルに達するダメージを受けていれば、衝撃がおよんだ範囲を調べる必要がある。
床下もしっかりチェック
 鉄板部の変形や凹み、支え金具類の歪み、修理跡、交換跡などはないか、床下全体をチェック。
 前後、左右、すべての方向から覗いてみよう。
 マフラーやサスペンションなどの部品類に傷や凹みがないか。交換した形跡がないかも探ってみよう。オイルなど、油脂類の滲みや漏れにも注意しよう。
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シーマ エンジンをかけてみる
 かかり具合、アイドリング、排気ガスの色などをチェック。
 エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。
 エンジン回転中に異音が聞こえたり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
オートマチックをチェック
 エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、PからDへ、NからRへなど、各ポジションにレバーを動かして、切り替え時にショックがあるなどの異常がないか、試してみよう。
 できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないか、繋がるタイミングが長すぎないかも確かめたい。
 5速オートマチックは、マニュアルモードも試してみたい。
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作動と機能を操作する
 装備機器類はすべて操作して、作動状態をチェックしよう。
 保安関係(ヘッドライト、テールランプ/ブレーキ/バック、ウインカーなど)を、まず確認。
 さらに、エアコンやオーディオなども調整操作して、作動と機能をチェック。カーナビも試すと同時に、地図の発行時期も確かめよう。
 ダッシュボードだけでなく、ハンドル部、電動シートなどのスイッチ類もすべて操作してみよう。運転席まわりだけでなく、パワーウインドウや後席ランプの点灯なども忘れずチェック。
 見慣れない機器があれば、販売店スタッフに操作方法を聞いてみよう。オプション装備の有無などについては、車両をチェックする前に確かめておこう。
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減り具合と減り方を見る
 減り具合(残り溝の深さ)を、まず点検。1.6mm以上を目安にするが、溝が十分に残っていても、減り方も調べてみよう。
 接地面を見て、一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 ホイールに傷がある場合は、凹みを伴っていないか、確かめよう。大きな衝撃による歪み(変形)にも注意が必要だ。
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シーマ 車両の情報を確かめる
 定期点検整備記録簿は、必ず記載内容をチェックしよう。定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。定期的な点検整備以外に修理や交換の記録がないかも探ってみよう。
 また、車両の取扱説明書の他に、純正オプションや後付けの社外製品が付いている場合は、それぞれの取扱(使用)説明書が揃っていることを確かめよう。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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