中古車目利き講座 ダイハツ ブーン

上質車両を見極める 中古車目利き講座
ブーン
参考車両 : ブーン カスタム 初度登録2005年10月
DAIHATSU
BOON 
DBA-M301S
ダイハツ ブーン
経済性や使い勝手に重点を置いたクルマなので、日常の足として使われていることが多い。慣れない運転で擦り傷を付けている車両もあるが、外観に気を取られるよりも、どの程度の衝撃を受けたか、周辺へ波及していないか、確かめることが大切だ。また、乗りっぱなしで、日頃の手入れに無頓着な場合も少なくない。内装の荒れや、整備状態に注意しよう。点検整備をおろそかにしている車両は、機能部品の劣化が進んでいるはずなので、しっかりチェックしよう。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・1.0 (996cc)      
1.0 CL Vパッケージ DBA-M300S 4AT FF
1.0 CL DBA-M300S 4AT FF
1.0 CL Fパッケージ DBA-M300S 4AT FF
1.0 CL セレクション DBA-M300S 4AT FF
1.0 CL DBA-M310S 4AT 4WD
1.0 CX DBA-M310S 4AT 4WD
1.0 CX Fパッケージ DBA-M310S 4AT 4WD
1.0 CL セレクション DBA-M310S 4AT 4WD
・1.3 (1297cc)      
1.3 CX DBA-M301S 4AT FF
1.3 CX Fパッケージ DBA-M301S 4AT FF
1.3 CX セレクション DBA-M301S 4AT FF
カスタム DBA-M301S 4AT FF
●ストーリアの後継車として、2004年6月から販売されている、コンパクト2ボックスで、トヨタ パッソの兄弟車。エンジンは、3気筒1.0リッターと4気筒1.3リッター。トランスミッションは、全車4速オートマチック。
 仕様グレードは、1リッターにFFの「CL」と4WDの「CX」、1.3リッターは2WDの「CX」が基本。「Fパッケージ」はセットオプションで、リアシート組み込み式のチャイルドシートやキーフリーシステムなどの便利装備を組み合わせている。1.0CLの4WDは2004年9月に追加され、当初の「ビジネスセレクト」に変えて「Vパッケージ」を設定。
 参考車両の「ブーン カスタム」は、2004年12月に追加されたスポーティグレードで、エアロバンパー、14インチアルミホイール、革巻きステアリングホイール、専用車体色ブラックマイカメタリックなどを備えている。「セレクション」は、2005年5月に新設定された特別仕様車だ。
 その後、2006年3月に、1.0ターボエンジン/4WD/5MTを組み合わせたモータースポーツ参加用車両「X4(クロスフォー)」を追加している。
全体の雰囲気から掴む
 車両から少し離れた位置から、立て付け(パネルの隙間)をはじめ、塗装面の光沢や色むら、車体の傾きなど、外観に異常はないか、チェックしよう。
 前面は、バンパー(フロントグリルと一体)、ボンネット、ライトなどの横線が真っ直ぐになっているか、それぞれの隙間が狂っていないか。後面も、バンパーとリアゲート、コンビネーションランプ(テールライト)がずれていないか、チェック。
 左右ライトを片方だけ交換している場合は、単なるライト破損か、周辺部の修理に伴うものなのか、詳しく探る必要がある。
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ブーン 異常の原因を探る
 バンパーとフェンダーの隙間が均等になっていない場合はは、「衝突や接触」「押されて」「交換した」などの理由で、ずれてしまった。あるいは、フェンダーのほうに立て付けの狂いがあるなど、さまざまな要因が考えられる。
 傷や凹みをはじめ、異常を見つけたら、必ず周辺も調べよう。
角度を変えながら観察
 プレスラインをはじめ、塗装の異常(部分的な変色、色むら)、傷、凹みなどは、見る角度を変えながら探ろう。斜めから透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、あるいは波打ち(しわ)など、微妙な異常も確認できる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断する。また、塗装表面の艶が周囲と違っていたり、肌荒れ状態になっている箇所も、板金塗装した修理跡の疑いがある。
ブーン
ブーン 隙間の幅と色調を見る
 例えば、車体前部側面では、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)などが、それぞれ隣接している。
 隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けて部品がずれている、あるいは修理/交換している可能性が高い。
 また、修理や交換でパネルを塗装すると、仕上がった色が微妙に違うことがある。
 隙間を境に、隣り合うパネルの色調が合っているかどうかも、比べてみよう。
整備状態を確かめる
 ゴムホースやベルトなど、消耗部品を中心に、エンジンと周辺をチェック。点検整備記録ともつき合わせて、冷却水、オイル、ブレーキ液なども、点検したい。エンジン周辺のオイルの汚れやにじみや(漏れ)にも注意しよう。
 新しい部品が付いているのを見つけたら、故障や整備で交換したのか、車体部の修理に伴う処置なのか、確かめよう。
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車体前部の重要部品
 エンジンルーム内の左右にある鉄板(インナーパネル)は、車体に溶接されている重要な補強部分で、大きなダメージを受けると、走行機能面に重大な不具合を生じさせる。
 修理跡、交換跡、塗装跡などはないか、しっかりチェックしよう。
 また、部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺を詳しく探ってみよう。
ブーン ダメージを受けやすい部品
 ボンネットを開けたら、ラジエターコアサポート(エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっている)を、チェック。
 車体前部をぶつけるなどして、ダメージを受けると、修理する(修整よりも交換することが多い)確率が高い。固定ネジの脱着跡など、交換の痕跡に注意しよう。
 ヘッドライト周辺からフェンダー部に繋がっている部分まで、調べてみよう。
内側にヒントがある
 ボンネットは、表面の傷や凹みをチェックすると同時に、内側に修理跡がないかも、調べよう。さらに、取り付け状態(固定ネジを脱着した形跡)も、探ってみよう。ボンネットを交換している場合は、車体前部を修理している可能性がある。
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ブーン 取り付け状態を調べる
 フロントフェンダーは、固定ネジをチェックしよう。脱着した形跡があれば、修理のためにフェンダーを外したか、交換している可能性がある。
 左右を比べて見れば、取り付け状態の異常を見つけやすい。
 傷や凹みの補修、あるいは損傷を受けて修理しても、修復歴車扱いにはならないが、交換している場合は、大きなダメージを受けている可能性も否定できない。インナーパネルをはじめ、周辺を念入りに再チェックする必要がある。
固定ネジから推察する
 車体側面のドア部分に大きな損傷を受けると、交換してしまうことも多い。支えている金具(ヒンジ)の固定ネジの状態をチェックしよう。キャッチ(受け)部やピラー(ヒンジが固定されている柱)に異常がないかも、調べよう。
 ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着しているように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
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ブーン 修理した形跡を見つける
 後部ドアを開けて、開口部を見てみよう。リアフェンダー周辺を補修、あるいは修理した車両には、マスキングした跡が残っていることもある。
 また、下部のサイドシル(車体の前後方向に通っている梁の部分)やリアピラー(縦に通っている柱の部分)にも注意。リアフェンダーやリアドア周辺を修理している車両は、塗装などの仕上げ状態が違っていることもある。異常は、左右ドアの開口部を見比べると、判断しやすい。
給油口にもヒントがある
 フューエルリッド(給油口の蓋)を開けて、内部にマスキング跡がないか、チェック。ついでに、ガソリンのこぼれによる塗装の変色がないかも、見ておこう。
 リッドは、板金修理するために外すことがある。付け直したした形跡がないか、調べよう。交換していれば、塗装の色艶が周囲と違って見えることもある。
 いずれにしても、手を加えている様子があれば、リアフェンダーを修理していることが疑える。
ブーン
ブーン テールゲートのチェック
 スムーズに開閉できなかったり、閉めた状態で全体に隙間が違っている場合は、ゲートのずれか、車体の歪みかを疑ってみる。
 右左の片側だけに異常があれば、車体部を修理していると判断できる。ランプの取り付け状態も、調べてみよう。
後部のダメージを探る
 ラゲッジスペースの床に収納されているスペアタイヤを外してみよう。車体後部に大きな衝撃を受けてできた、歪みなどが残っているのを見つけることもある。
 溶接箇所の状態や、塗装が部分的に周囲と違っていないかも、探ってみよう。
 底に敷いてある防振シートに、切り接ぎ、張り替えた形跡などの異常があれば、車体後部を修理しているかもしれない。
ブーン
ブーン 交換の形跡を調べる
 後部に大きなダメージを受けると、テールゲートを交換することもある。ネジに手を加えた痕跡がないか、見てみよう。
 ヒンジや、周辺の車体部に異常がないかも、チェックしよう。
鉄板の接合部を観察する
 リアゲートを開けて開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで、接合されている。
 溶接やシーラー、塗装の状態などを手がかりに、修理した様子はないか、念入りにチェックしよう。コンビネーションランプ(テールライト)も含めて、左右の状態を見比べると、異常を確認しやすい。
  後部から強い衝撃を受けると、キャビン(室内部)との接合部やルーフパネルの前部にまで波及することもある。修理箇所を見つけた場合は、関連する部分も詳しく調べる必要がある。
ブーン
ブーン ドアの下を覗いてみる
 ドアの下にあるサイドシル(車体左右の前後方向に通っている梁)の下部を見てみよう。凹みや傷、修理跡、交換跡などがないか、チェック。特に、下端の接合部の状態に注意しよう。
 参考車両が装着しているサイドステップ(サイドスポイラー)は、単なる飾りで、損傷を受けても、取り替えは簡単にできる。サイドシルは、前後フェンダーやフロアなどと繋がっているので、ダメージを受けると車体に影響を及ぼすことを知っておこう。
床下全体をチェック
 鉄板部をはじめ、マフラーなどの床下の部品類を、チェック。
 傷や凹み、錆などの他、塗装や溶接の異常、ネジを回した形跡などから、修理や交換した様子はないかも、探ってみよう。
 外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分は、手を付けていない(補修や修理をしない)ことがあるので、ダメージを受けているのを見つけることもある。
ブーン
ブーン エンジンの調子を探る
 キーを捻って、かかり具合、アイドリング、異音、回転の上下、排気ガスの色をチェック。
 エンジンが暖まってから、アクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも、試してみよう。
 容易にエンジンがかからない場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。異音や、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
切り替えを試してみる
 セレクトレバーを操作して、トランスミッションの状態をチェック。 エンジンをかけて、ブレーキを踏んだまま、PからDへ、NからRへなど、各ポジションにレバーを動かして、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないか、切り替え時にショックがあるなどの異常がないか、試してみよう。できれば試走して、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないかも、チェックしたい。
ブーン
ブーン ブーン 操作して機能を確かめる
 装備類は、すべて操作して、作動状態をチェックしよう。
 保安機器(ヘッドライト、テールランプ/ブレーキ/バック、ウインカーなど)を、まず確認。
 さらに、エアコンやオーディオなども、試してみよう。パワーウインドウの開閉、後部座席ランプの点灯なども忘れないこと。
 電装機器や電動機構などは、スイッチを入れるだけでなく、操作して、正常に機能しているかを確かめることも大切だ。
 また、インテリアは、シートや内装材の傷や穴、破れなどをチェックするが、樹脂部品にも気を付けよう。破損状態によっては、補修で済むか、部品を交換しなければ直らないか、判断する必要があるかもしれない。
減り方に注意する
 タイヤは、減り具合(残り溝の深さ)と同時に、減り方(摩耗状態)も、調べよう。
 外周の接地面の一部が極端に減っている「偏摩耗」を見つけたら、アライメント(ホイールの取り付け角度)の狂いか、ダメージを受けて車体が歪んでいるのか、確かめる必要がある。
 偏摩耗の他に、走行中にハンドルが片方に取られる場合も、車体前部のインナーパネルが変形している疑いがある。
ブーン
ブーン 車両の状態を把握する
 記録簿(メンテナンスノートなど)は、必ず記載内容と日付をチェックしよう。
 定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
 また、車両や標準装備類はもちろん、純正オプションや後付けの社外製品が付いている場合も、それぞれの取扱(使用)説明書が揃っていることを確かめよう。
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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 中古車の目利きチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行(有料)してくれる。
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