中古車目利き講座 トヨタ アベンシス セダン

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アベンシス セダン アベンシスは高級セダンとして扱われているが、「ヨーロピアンの味」に惹かれたクルマ好きが乗っている場合もあるので、エンジンや足まわりにも注意してチェックしよう。また、インテリアは、雰囲気を壊す汚れやシミ、傷などを細部までチェック。すべての装備機器が正常に機能しているかも確かめよう。点検整備記録が走行機能系の状態を探る目安になるが、できれば実際に走ってみて、走行中の異音や車体まわりからきしみ音が発生していないかまで徹底チェックしたい。
2003 Avensis Sedan ●ヨーロッパ市場向けに開発されたアベンシスは、イギリスで生産され、2003年10月から販売。エンジンは2.0リッターで、ゲート式フロアシフト4速オートマチックが組み合わされている。駆動方式はFF(前輪駆動)と4WD(4輪駆動)。仕様グレードは、豪華装備の「Li」、前後にスポイラーを装着するなどした「Liスポーツパッケージ」、スタンダードな「Xi」があり、Xiには4WDとFFがあるので、計4タイプが基本設定になっている。参考車両は、2003年10月に初期登録されたフル装備のLi。
CHECK POINT
01
外観の小さな傷や凹みを念入りにチェック
02
インテリアの状態からクルマの扱い方を推察
03
点検整備や消耗部品交換の実施時期を確認
全体の雰囲気から探る
車両からやや離れて、全体を見てみよう。ナンバープレートは曲がっていないか? 左右のヘッドライトの色は同じか? バンパーはずれていないか? 車体の切れ目の隙間(チリ)は均等か? 部分的に艶がないとか、色がくすんでいたり他の部分と違って見える部分は、補修したり修理していることが考えられる。大きな事故などを起こした車両は、車体が傾いていたり、なんとなく歪んで見えることもある。
アベンシス セダン
アベンシス セダン エンジンルーム内を観察する
樹脂カバーで内部が見にくいが、隙間から覗いて、オイルの滲みや汚れなどにも注意しながら、ホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺をチェック。周囲と比べて新しく見える部品は、交換している。点検整備記録を参考にすると、トラブルが発生した箇所や修理などの経緯がわかるはずだ。また、一部の樹脂カバーが新しい(交換している)とか、脱着した形跡がある場合は、何らかの修理をしていることが疑える。
隙間と色をチェックする
事故などで前部に大きな損傷を受けて外板パネルを修理する場合、パネルを組み付ける際に誤差が出ることがある。それは、各パネル同士の隙間(チリ)でわかる。フロントフェンダーとドア、さらにフロントフェンダーとピラー(フロントガラスを挟んだ左右の柱)など、それぞれのチリが均等でなければ、前部に手を加えている(修理している)可能性が高い。同じ場所の車体の左右を見比べるのもチェックのコツだ。また、再塗装で色合わせがうまくいかないと、色が微妙に違ってしまうことがある。隣り合う外板の色調が合っているかもチェックしよう。
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アベンシス セダン サスペンションの付け根周辺に注目
フロントサスペンションの付け根(エンジンルーム奥の左右)を観察しよう。塗装の色艶が部分的に違ってないか、溶接部に乱れがないかチェック。特にスポット溶接部(丸い窪みになっている)に注意。車体前部に大きなダメージを受けた車両は、修理で再溶接していることがある。塗装や溶接が不自然に感じたら、左右の同じ部分を比べてみよう。疑わしい場合は、鉄板の接合部を埋めているシール材を爪で押してみよう。プチッと表面が割れて中が柔らかい場合は、何らかの修理をしていると判断できる。
車体前部の状態を推察する
フェンダーを固定しているネジの頭の塗装に傷あるなど、工具を使ってネジを脱着した形跡があれば、フェンダーを交換している可能性がある。フェンダーを交換しても、きれいに修理していれば事故車(修復歴車)の扱いにはならないが、車体前部が広範囲にダメージを受けているかもしれない。交換していなければ、大きな事故を起こしていないといえる。
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アベンシス セダン 交換していたら理由を探る
ボンネットにダメージを負うと、新しいボンネットと交換することも少なくない。ボンネットを支えている金具(ヒンジ)を固定しているネジを見てみよう。脱着した形跡を発見したら、事故を疑ってみる。ただし、エンジンの修理などでボンネットを外す場合もある。もし、エンジンに手を入れるために外したのなら、整備手帳に記録が残っているはずだ。
ドア部のダメージを探る
車体側面のドア部分に損傷を受けると、ドア自体を交換してしまうことも多い。交換する場合は、ドアを支えている金具(ヒンジ)の固定ネジを脱着するので、ネジの状態をチェックしよう。一般にネジの頭は塗装されているので工具を使えば傷で判断できるが、アベンシスの場合は、無塗装のネジを使っているのでわかりにくい。左右ドアのネジを見比べるといいだろう。特定のドアだけネジの頭の傷が多ければ脱着したことが疑える。ただし、新車の組み立て時やドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジをを脱着した形跡があるように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。
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アベンシス セダン 補修の跡が開口部に残る
後部ドアを開けて開口部を観察してみよう。フェンダー部周辺を板金修理したり傷などを補修する時に、再塗装したことを目だだなくするために開口部まで塗装することがある。この場合、リアドアの開口部分などに塗装作業時にマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留めるために粘着テープを貼る)した跡が残る。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせると引っかかるような段差があり、段差が直線状になっていれば、間違いなくマスキングテープを貼った跡なので、何らかの理由で塗装したことがわかる。車体の左右同じ場所を見比べると判断しやすい。
接合部を見る
トランクリッド(トランクの蓋)を開けると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで溶接で固定されているのが見える。追突をはじめ、後部が変形するようなダメージを受けて修理した車両の場合は、溶接部分が揃っていないし、車体の左右で違っている。また、周囲と色の雰囲気が違って見えることもある。さらに確かめるには、鉄板の継ぎ目に盛って隙間を埋めているシール材を爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかいなら、修理して新しいシールを盛っていると判断できる。
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アベンシス セダン スペアタイヤを外して探る
トランクルームの床に収納されているスペアタイヤを外してみよう。車体に大きなダメージを受けてできた歪みなどが床部に残っている(走行に支障がない部分は修理しない)のを見つけることもある。塗装が周囲と違っていたり、防音防振材(床部や車体内部に貼っているマットやシート状の材料)が剥がれていたり波打っているなどの異常があれば、後部を修理しているかもしれない。また、スペアタイヤを外したら、タイヤ自体の状態(空気圧や傷の有無など)もチェックしておこう。
給油口の蓋もチェック
フューエルリッド(給油口の蓋)は、リアフェンダーを板金修理するために外すことがある。ネジを脱着した形跡がないか点検してみよう。フューエルリッドを交換していれば、塗装表面の艶が周囲と違って見えることがある。いずれにしても、リアフェンダー周辺を修理していることが疑える。また、フューエルリッドの色を参考にして塗料を調合するために外すこともある。取り外した形跡があれば再塗装するなど他の部分を修理したり補修していることも考えられる。
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アベンシス セダン ドアの下を覗いてみる
ドアの下にあるサイドシルの(車体の前後方向に通っている梁の部分)の下端を覗いてみよう。車体外板と床の鉄板が接合されている。波打っていることから、異常が判断しにくい場合があるので、車体左右の同じ場所を見比べるといいだろう。特にスポット溶接(丸い窪み)の状態をチェック。大きさが違っていたり乱れがあれば、車体側面にダメージを受けて修理している疑いがある。
床下の様子をチェック
鉄板部の部分的な変形や各部支え金具の歪み、修理跡などはないだろうか。マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかどうかも探ってみよう。外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分はそのまま手を付けていない(補修や部品交換といった修理をしない)ことがあるので、意外なところにダメージを受けているのを発見することがある。
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アベンシス セダン バンパーの裏側も見る
リアバンパーの裏を覗くとステー(支え金具)がいくつか見える。バンパー部修理する際にステーは修正するだけで済ませる場合があるので、歪みが残っていないかチェック。固定しているネジに脱着した形跡がないかにも注意。バンパーステーは元もと柔らかく、緩衝材の役目をしているので曲がりやすいが、異常があれば何らかのダメージを受けている。また、さらに奥を見て、鉄板部の塗装状態や溶接部に乱れがないかもチェックしよう。修理した痕跡があれば、かなり大きなダメージを受けている。
点検整備の時期と内容を調べる
整備手帳(メンテナンスノート)などに記入されている記録に目を通して、定期的に点検整備を受けたり消耗部品などを交換しているかどうかチェックしよう。記録簿以外にも、ガソリンスタンドや自動車用品ショップでオイル交換などをすると、記録シールを貼ったり、カードを記録簿にはさむこともある。車体まわりや車検証ケース内も探ってみよう。いずれにしても、詳細な記録が残っている車両は、走行距離が伸びていてもコンディションがよく、走行機能には大きな問題を抱えていないと推察できる。
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アベンシス セダンのコンディションはここで見極める!
装備類はすべて操作してみる
ターンシグナル(ウインカー)やライト類、ワイパーなど、公道走行に不可欠な保安機器の作動をまずチェック。さらに、エアコンやオーディオシステムなどの装備機器も、正常か確かめてみる。スイッチを入れるだけでなく、操作して機能を探ることがポイントだ。電源を純正、社外製品を問わず、オーディオ類やカーナビなどは、取扱説明書が揃っていることも確認しよう。
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アベンシス セダン トラブルを事前に察知する
エンジンをかけてみよう。異音が聞こえり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、高回転までスムーズに回転が上下するか試してみよう。比較的おとなしく走った車両は、ほとんど使われていない高回転域までスムーズに吹き上がらない場合もある。
小さな部品にも目を配る
樹脂部品の破損や欠落にも注意しよう。例えばトランクルームに設置されているフックは、大きな力が加わったり、力が加わる角度によっても折れてしまうことがある。また、使用頻度が少ない部品は破損しても交換修理しないで外してしまう例もある。不可解な穴があいている場合は、もともとあった部品がなくなっていたり、後付けの機器類を固定していた跡などが考えられる。
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アベンシス セダン シートの状態をチェック
インテリアは、傷や汚れはないか、念入りにチェックしよう。特にシートは、染みやたばこのこげ跡などもチェック。程度によってはクリーニングや簡単な補修で目立たなくできるかどうかを判断する必要があるかもしてない。また、シート座面のドア側は乗り降りする時に体重を預けるなどして負担がかかる。表面が磨り減っていたり、しわが寄っていないかも見てみよう。
トランスミッションを確かめる
NからDへ、NからRへなど、各ポジションにセレクトレバーを操作してみる。できれば試乗して、確実に切り替えができるかどうか、異音が発生していないかを確かめたい。また、ギヤが切り替わる時のショックが激しくないか、アクセルを踏んで走り出す時や加速する時のタイミングが異常に長いなどの症状にも注意しよう。
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アベンシス セダン タイヤで走り方を推察
走行距離とタイヤの減り具合を見よう。高年式車で走行距離が短い場合、極端にタイヤの一部が減っている偏摩耗の状態に注意。アライメント(タイヤの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは事故で受けたダメージなどで車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。また、タイヤの接地面だけでなく角や側面まですり減っていたら、激しい走り方をしていたと推察できる。その場合は、車体やエンジン、サスペンションなど各部に負担をかけているし、走行に関わる部品などの消耗も進んでいるはずだ。
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中古車目利き講座のチェックポイントをアドバイスしてくれるのは、財団法人「日本自動車査定協会」。経済産業省と国土交通省の指導の下で中立公正な第三者機関として、査定士の技能検定試験や、実車を使った修復歴判定の査定トレーニングなどを行っている。車両の状態を判断するプロフェッショナルだ。全国の52カ所にある支所に依頼すれば、査定目的に応じた査定額を算定して、証明書を発行してくれる(有料)。
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