【中古車目利き講座】トヨタ オーリス


上質車両を見極める 中古車目利き講座
トヨタ オーリス
DBA-NZE151H
参考車両:150X Mパッケージ
初年度登録 2007年3月

トヨタ オーリス

ファミリーカーとして使われていることも多いので、外装はもちろんしっかりチェックするが、内装は時間をかけて前席からラゲッジスペースまで慎重にチェックしよう。小さな子供を乗せると、シートなどに染みを付けやすい。煙草をはじめ、香料などの臭いにも注意。車両がどのように使われていたか推察することもチェックポイントといえるが、内外装ともにきれいで日頃の手入れが行き届いているように見えても、点検整備を怠っている車両もあるので注意したい。

●日欧戦略車として開発され、日欧統一「オーリスAURIS」の車名で欧州に先駆けて2006年10月に日本で発売を開始した5ドアハッチバックモデル。「カローラランクス」や「アレックス」の後継モデルとなる新型車で、日本では「マツダ アクセラ」、欧州では「フォルクスワーゲン ゴルフ」と同じクラス。欧州でデザインした内外装や走行感を特徴としている。
●エンジンは、1.5(1496cc)と1.8(1797cc)の2種。トランスミッションはCVT(無段変速機)だが、1.8はマニュアルモード(7速スポーツシーケンシャルシフトマチック)付CVTになっている。駆動方式は、FF(前輪駆動)と4WDがある。
 仕様グレードは、ベーシックタイプ「150X」をベースに、「Mパッケージ」では、プライバシーガラス、スマートエントリー、リアセンターアームレスト、オートエアコン&プッシュ式ヒーターコントロールパネルなど、快適装備を追加。「Sパッケージ」はMパッケージの装備に、16インチタイヤ&アルミホイール、カラードフロントスポイラー、カラードマッドガード、本革巻きステアリングホイールなど、スポーティな装備が加わる。
 「180G」は、Mパッケージの装備内容が標準設定となっており、ディスチャージヘッドランプとアッパーベントが加わる。180Gにも150Xと同様の「Sパッケージ」が設定されている。

●参考車両と同時期の仕様グレード設定(2006.10)
グレード 型式 シフト 駆動
・1.5(1496cc)
150X DBA-NZE151H CVT FF
DBA-NZE154H CVT 4WD
150X Mパッケージ DBA-NZE151H CVT FF
DBA-NZE154H CVT 4WD
150X Sパッケージ DBA-NZE151H CVT FF
DBA-NZE154H CVT 4WD
・1.8(1797cc)
180G DBA-ZRE152H CVT-7M FF
DBA-ZRE154H CVT-7M 4WD
180G Sパッケージ DBA-ZRE152H CVT-7M FF
DBA-ZRE154H CVT-7M 4WD
●2006年10月新発売の後、◇2008年1月に特別仕様車150X「Mパッケージ グレージュセレクション」、180G「グレージュセレクション」を設定。◇2008年12月に一部改良している。
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車両の雰囲気から探る

 全体が見渡せる少し離れた位置から車両の様子を観察しよう。外装部品の立て付けや塗装面の状態などをチェック。不自然に見える部分や不審な箇所などがあれば、近寄ってさらに詳しく調べよう。

 前面は、バンパー/ボンネット/ヘッドライトなどが並んでいるバランスを見てて、左右対称になっていることも確認。

 左右ライトの片方だけが新しい場合(交換の疑い)や、ナンバープレートの傷や変形(ダメージ痕)なども、車体前部の修理/交換を疑ってみる。

角度を変えると見える

 車体まわりは、見る角度を変えながらチェックしよう。プレスラインのずれや立て付けの狂いなども判断しやすい。表面を斜め方向から透かして見れば、広くて浅い凹みや波打ち(板金修理跡)なども見落とすことがない。

 艶や色調が違っていたり、肌荒れ状態になっているなど、部分的な塗装の異常箇所も、表面の補修程度の場合もあるが、修理跡の疑いもある。

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整備状態を確かめる

 ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ液量なども点検したい。エンジン周辺のオイルの滲みや汚れ(漏れの兆候)にも注意しよう。

 周囲と比べて新しく見える部品は、交換が疑える。事故などでダメージを受けてたのか、それとも故障や不良により交換したのか、整備記録も探ってみよう。

車体内側の鉄板を確認

 左右フェンダー側のインナーパネルやサイドフレーム、室内側のダッシュパネルなど、エンジンルームを囲んでいる鉄板をチェックしよう。ダメージを負うと走行に支障が生じる重要な部分だ。歪みや修理/交換の形跡などがないか確認。サスペンションを交換した形跡にも注意。

 部品やネジなどに塗装の飛沫が付着している場合は、周辺の車体部を詳しく調べよう。

固定部も調べる

 フロントフェンダーは、内側に腐食や修理/交換の形跡などがないかチェック。交換することもあるので取り付けネジを脱着した形跡がないかも確認。ブラケット(支えている金具)の状態にも注意。

 フロントフェンダーは、重要な車体補強部材ではないので、修理しても修復歴にはならないが、外して修理/交換していれば大きな衝撃を受けているはずなので、車体骨格部にダメージを受けていないか確かめる必要がある。

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前部の必須チェック

 エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっているラジエターサポートを調べよう。車体前部に衝撃を受けると、影響が及びやすく、修正あるいは修理/交換する確率が高い。外観をきれいに直しても、ここで車体にダメージを負っているのがわかることがある。

 ヘッドライトやフロントグリルなど、関連する部分の状態も慎重にチェックしよう。

裏面もチェック

 ボンネットは、外面をチェックしたら、裏面側に修理跡などがないかも確かめよう。外と内のパネルを貼り合わせている接合部(特にシーラー)の状態に注意。

 ダメージを負うと、外して修理したり、交換することもある。ヒンジ部のネジを脱着していないかもチェックしよう。

 ボンネットを修理/交換していれば、ボンネット単独の場合もあるが、車体部も修理していないか調べる必要がある。

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隙間の幅と色調を比べる

 立て付けを見る時は、例えば前部側面では、バンパー、ヘッドライト、フェンダー、ドア、ピラー(フロントガラス部の柱)などが隣り合わせになっている。それぞれの隙間の幅が均等になっていなければ、ダメージを受けてずれているか、あるいは修理/交換している可能性がある。

 修理や交換で塗装すると、仕上がった色が微妙に異なることがあるので、隣り合うパネルの色調にも注意しよう。

側面のチェックポイント

 ドアに大きな損傷を負うと、外して修理、あるいは交換することも多い。ドアヒンジ部のネジを脱着していないかチェック。

 ただし、ドアの立て付け調整などでネジを回すこともあるので、ネジ脱着の形跡だけではドアを外していると決めつけるわけにはいかない。ドア自体をはじめ、ピラー(柱)やサイドシル(ドア下を通っている梁)など、周辺の状態も確かめて判断する必要がある。

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縁の部分も覗いてチェック

 フェンダーは、膨らんでいる部分に傷を付けることも多い。傷があれば、凹みや歪みを伴っていないか確認。

 鉄板を内側に折り込んでいる部分もチェック。修理跡があれば、傷や凹みの補修か、板金修理か、あるいは交換か。修理の範囲とダメージの大きさを確認。タイヤハウス(フェンダーの中側)に塗装の飛沫が付着していないかも注意。

側面の要チェックポイント

 ドアの下にあるサイドシル(車体左右にある前後方向に通っている梁)の下部を覗いてみよう。傷や凹み、修理/交換跡などがないかチェック。錆の発生にも注意しよう。

 特に下端の鉄板接合部を慎重にチェックしよう。汚れていることが多いので判断は難しいかもしれないが、溶接し直した形跡があれば、大きなダメージを受けた可能性がある。

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リアフェンダーのチェック

 リアドアを開けて、開口部を見て見よう。傷や修理跡などがないかチェック。下部にあるサイドシルとの接合部付近に修理/交換の形跡などがないか注意しよう。

 開口部にマスキング跡があれば、フェンダー部を補修、あるいは修理している。周辺を詳しく調べてみよう。

 車体左側は、フューエルリッド(給油口のカバー)を開けて、内部にマスキング跡や修理跡などがないかもチェック。

後部のチェック

 後部も前部と同様に、テールゲート/コンビネーションランプ(テールライト)/バンパーなどのバランスをチェック。後部ナンバープレートは、封印の傷(剥がした形跡)が注意ポイント。

 テールゲートの立て付けが全体に狂っていれば、テールゲートがずれているか、あるいは車体が歪んでいる疑いもある。左右の片側だけに隙間が狂っている箇所があれば、その部分の車体部を修理している。コンビネーションランプの取り付け状態にも注意。

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開閉しながらチェック

 テールゲートを開閉してみよう。スムーズに上下するかどうか、開け閉めの動きをチェック。

 跳ね上げた状態でしっかり止まっていることも確認。自然に下がってしまう場合は、支えているダンパーロッドがへたっている。

 閉まり具合がよくない(カチッと収まらない)場合は、テールゲートがずれているだけなら調整で直ることもあるが、車体の歪みが原因になっていることも考えられるので注意が必要だ。

床の中をチェック

 スペアタイヤの収納部も調べよう。歪みや修理/交換の形跡などがないか確認。底に張ってある防振シートの切り接ぎや貼り直した形跡なども修理の可能性がある。水溜まりの跡があれば、水が浸入した原因を突きとめる必要がある。

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取り付け部の状態を確認

 後部にダメージを負うと、テールゲートを交換することもある。ヒンジ部のネジを脱着した形跡がないかチェック。ヒンジおよび周囲に歪みや修理跡などがある場合も、テールゲートだけでなく、後部一帯をより慎重にチェックする必要がある。

鉄板の接合部を調べる

 開口部の左右にある鉄板の接合部を調べよう。溶接やシーラー、塗装などの状態を目安に、修理/交換の形跡などがないかチェック。特にスポット(溶接)の打ち直しに注意。不自然に見える箇所があれば、左右を比べてみれば判断しやすい。

 下部はコンビネーションランプやバンパーの取り付け状態にも注意。交換していれば、車体部へのダメージも疑ってみる。

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床下も覗いてみる

 フレーム(骨格)やメンバー(補強部材)などの鉄板部に損傷や歪み、修理/交換跡などがないか。マフラーやサスペンションなど、部品類に損傷や交換の形跡などがないか。前後バンパーの裏側や奥も覗いてチェックしよう。

 油汚れや滲み(オイルやグリス漏れの兆候)、ゴム部品のひび割れ(劣化)など、整備状態も探ろう。錆があれば、表面に浮いている程度なら心配ないが、広がり範囲と腐食具合を確かめよう。

タイヤとホイールをチェック

 タイヤは、スリップサインを目安に残り溝の深さを点検。傷や異物の刺さり、ひび割れなどがないかもチェック。

 減り方も調べよう。接地面の一部が極端に減っている偏摩耗を起こしていれば、アライメント(ホイールの取り付け角度)が狂っているのか、あるいは車体が歪んでいるのか確かめる必要がある。

 ホイールは、リム部(タイヤと接している部分)に傷があれば、曲がりなどを伴っていないか確認。アルミホイールは、過度な衝撃を受けると生じることがある、歪みや割れにも注意しよう。

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エンジンをかけてみる

 始動具合やアイドリング回転などをチェック。エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。

 容易にエンジンがかからなければ、バッテリーが弱っている場合もあるが、他に不具合が起きていることも考えられる。エンジン回転中に異音や大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。排気ガスの色は、水蒸気なら問題ないが、白煙や黒煙に注意しよう。

オートマチックのチェック

 エンジンをかけてブレーキを踏んだままセレクトレバーを操作して、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないか、各ポジションへの切り替えがスムーズにできるかどうかチェック。

 できれば試走して、オートマチックの動作も確認。CVTは連続的に変速するので、ギヤが切り替わるような感じがあれば、なんらかの不具合が起きている。走行中のアクセルペダル操作とオートマチック動作がスムーズに連動していることがポイントだ。

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装備機器類の機能を確認

 ウインカーやヘッドライトなど保安装置はもちろん、電装機器や電動機構などが正常に機能していることを確かめよう。調整機構が付いている機器類は、スイッチを入れるだけでなく、操作して確認。

 エアコンは、特に冷房の効き具合に注意。ドアロック、パワーウインドウの開閉、室内ランプの点灯、ステアリングハンドルのオーディオコントロール、キーレスエントリーなど、車両に備えている装備はすべて漏らさずチェックしよう。

隅まで念入りにチェック

 室内は、シートや内装材に汚れや染み、傷、破れ、穴などがないか。樹脂部品に破損などがないか。フロアマットの下や天井の内張の状態なども含めて、隅まで細かくチェック。運転席の周辺だけでなく、後席やラゲッジスペースも、車両の使い方によって起こりそうな汚損や損壊などに注意ながらチェックしよう。

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車両の情報をチェック

 備え付けの書類は、「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で保証内容や期限を確認。「車両取扱説明書」の他に、オプションや後付け機器などを装備している場合は、使用説明書が揃っていることも確かめよう。

 「定期点検整備記録簿」は、必ず記載内容を調べよう。車両がどのように使われ、どのように扱われていたかがわかり、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておけば、車両各部の状態を探る参考になる。

車両チェックの勘どころ
塗装

●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。

●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。

●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ

●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。

●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。

溶接とシーラー

●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。

●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。

●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。

●車体各部はスポット溶接している(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。

●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け

●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性がある。

●バンパーなどは押されてずれることもあるが、たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。

●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。

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