中古車目利き講座 マツダ アテンザ スポーツワゴン

上質車両を見極める 中古車目利き講座
アテンザ スポーツワゴン
参考車両 : アテンザ スポーツワゴン 23C 初度登録2002年9月
MAZDA
ATENZA SPORT WAGON 
LA-GY3W
マツダ アテンザ スポーツワゴン
同じアテンザでも、セダンや5ドアハッチバックに比べると、ファミリーカーとして使われて、丁寧に乗っていることが多い。とはいえ、スポーティなイメージを試すような乱暴な運転に耐えていた車両もある。車体まわりは、後部を念入りにチェック。全体には、各部の疲労、走行機能系の摩耗やへたりに注意。特に、整備状態をしっかり確かめたい。
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●参考車両と同時期の仕様グレード設定
グレード 型式 シフト 駆動
・2.3 (2260cc)
23S LA-GY3W 5AT 4WD
23S LA-GY3W 4AT FF
23C LA-GY3W 5AT 4WD
23C LA-GY3W 4AT FF
・2.0 (1998cc)
20F LA-GYEW 4AT FF
●2002年6月から販売されているアテンザのステーションワゴンモデル。国際戦略車ということから、車体の大きさがヨーロッパサイズなので、日本では5ンバー枠をはみ出して3ナンバーサイズになっている。エンジンは、2.3リッターと2.0リッターレギュラーガソリン仕様の2種。トランスミッションは、4ATと5ATがある。
 仕様グレードは、アテンザのスタンダードとなる「23C」、前後エアロバンパー、サイドアンダースポイラー、ボディ同色スポーティグリル、本革巻きステアリングホイール/シフトノブ/パーキングブレーキレバー、チタン調トリムなどでスポーティ感を強調した「23S」、排気量を下げて装備も簡略化した「20F」の3タイプ。
 2002年8月に5AT+4WDの23S/23C、2002年11月に5MT+FFの23Sを追加設定。その後、2003年5月に20Fの改良/変更があり、2003年7月には全体の仕様グレードを改訂している。さらに、2005年6月には、大幅な仕様変更を行っている。
車両の周囲をひと巡り
 やや離れた位置から、全体の様子を観察してみよう。
 外板パネルの隙間(立て付け)、塗装面の光沢や色むら、車両の傾きなど、外観各部に異常はないか、確認しよう。
 前面は、バンパー(グリルと一体)/ボンネット/ヘッドライトの横線が左右対称になっているかをチェックする。
 左右ヘッドライトを見比べるのもポイント。片方だけ新しく感じたら(交換の疑い)、その側が補修されている可能性もある。
アテンザ スポーツワゴン
アテンザ スポーツワゴン 斜めから透かして見る
 プレスラインをはじめ、塗装の異常(部分的な変色、色むら)、
傷、凹みなどは、見る角度を変えながら探ろう。斜めから透かして見ると、見落としがちな浅くて広い凹み、あるいは波打ち(しわ)など、微妙な異常も確認できる。
 しわが寄っているのは、衝撃を受けているか、板金修理跡と判断する。また、塗装表面の艶が周囲と違っていたり、肌荒れ状態になっている箇所も、板金塗装した修理跡の疑いがある。
整備状態を確認する
 ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。点検整備記録ともつき合わせて、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ液量なども点検したい。
 エンジン周辺のオイルのにじみや汚れ(漏れ)にも注意しよう。
 新しい部品が付いているのを見つけたら、故障や整備で交換したのか、車体部の修理に伴う処置なのか、確かめよう。
アテンザ スポーツワゴン
鉄板部分を調べる
 左右フェンダー内側のインナーパネル、室内とエンジンルームを隔てているダッシュパネルなど、各部鉄板を見てみよう。
 車両前部に大きなダメージを受けると、走行機能面に不具合が生じる。修理跡(溶接、シーラー、塗装の異常)はないか、歪みやしわなどはないか、チェック。 部品やネジなどに塗装の飛沫が付いている場合は、周辺に修理の跡がないか、探ってみよう。
アテンザ スポーツワゴン ボンネットの交換を探る
 表面の傷や凹みをチェックすると同時に、内側に修理跡がないかも調べよう。
 ダメージを負うと交換することもある。支えているアームの固定ネジを見て、取り付け状態(固定ネジを脱着した形跡)も探ってみよう。
 ボンネットの交換は、車体前部を修理している可能性があると見立てて、隣接する周辺を詳しく再チェックしよう。
必ずチェックする部品
 車体前部に損傷を受けると、修理あるいは交換する確率が高いラジエターコアサポート(エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっている)をチェック。
 アテンザは、金属製ではなく樹脂製シュラウドを採用しているので、衝撃を受けた際には修理ではなく交換する。部品が新しくなっていないか、見てみよう。
 同時に、ヘッドライトを交換していないかも調べてみよう。
アテンザ スポーツワゴン
アテンザ スポーツワゴン 取り付け状態をチェック
 フェンダーの固定ネジをチェックしよう。脱着した形跡があれば、交換している可能性がある。
 補修したり修理するなどで手を加えても事故車(修復歴車)の扱いにはならないが、フェンダーに異常がなければ大きな事故は起こしていないと判断できる。
 交換している様子があれば、車体内側や周辺も調べよう。
側面の立て付けを見る
 車体前部から側面にかけては、フェンダーを中心に、ドア、ピラー(フロントガラス左右にある柱)ボンネットなどが隣合わせになっている。それぞれの隙間の幅を見てみよう。均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
 また、外板パネルの隙間を境に、隣り合う塗装の色調も比べてみよう。修理や交換をすると、色艶が違って見えることがある。表面の傷や凹みを補修した程度の場合もあるので、周辺も探って、全体から判断しよう。
アテンザ スポーツワゴン
アテンザ スポーツワゴン タイヤの摩耗状態に注意
 フェンダーアーチ(タイヤを覆っている縁)の内側に折り返した部分をチェック。外観がきれいでも、修理跡が残っているのを見つけることもある。
 さらに奥も覗いてみよう。タイヤハウス内の部品などに塗装の飛沫が付着していれば、周辺を修理している。
 タイヤは、溝が残っていることも大切だが、減り方に注目しよう。一部だけ異常に減っている片減り(偏摩耗)を見つけたら、アライメント(タイヤの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは車体が歪んでいるのかを確かめる必要がある。
 特に前部は、サスペンション取り付け部(インナーパネル)周辺にダメージを受けると、走行機能に支障が出て、タイヤの偏摩耗となって表れるので、注意が必要だ。
ネジから推察
 側面に大きな損傷を受けると、ドアを交換することも多い。
 ヒンジ(ドアを支えている金具)の固定ネジをチェックしよう。
 アテンザは無塗装ネジなのでわかりにくいが、前後左右のドアを見て、特定のネジだけに脱着した形跡があれば、交換していることが考えられる。
 ただし、ドアの立て付け調整のためにネジを回すことがある。ネジの脱着だけでは、ドアを交換しているとは即断できない。
アテンザ スポーツワゴン アテンザ スポーツワゴン
アテンザ スポーツワゴン アテンザ スポーツワゴン リアフェンダーをチェック
 リアドアを開けて、開口部の塗装面を見てみよう。
マスキング跡があれば、リアフェンダーを補修、あるいは板金修理している可能性がある。
 フューエルリッド(給油口の蓋)もチェックポイント。開けて、シーラーの乱れやマスキング跡がないか、調べてみよう。
 フューエルリッドは、外したり、交換している様子がある場合も、リアフェンダー周辺を修理していることが疑える。
後面の様子を観察する
 前部と同様に、バンパーとリアゲート、コンビネーションランプ(リアライト)が並んでいる横線がずれていないか、チェック。
 ナンバープレートの状態にも気を付けよう。歪み(変形)や傷(リアは封印を外した傷)があれば、リアゲートを修理、あるいは交換していることが疑える。
アテンザ スポーツワゴン
アテンザ スポーツワゴン リアゲートの交換を探る
 後部に大きなダメージを受けると、支えている金具(ヒンジ)のネジを脱着してリアゲートを交換することもある。ネジに手を加えた痕跡がないか、見てみよう。
開閉して確かめる
 リアゲートを開けて、自然に下がってしまう場合は、開閉を補助しているロッドのダンパー機能がへたっている。しっかり閉まらない場合は、リアゲートがずれているか、車体が歪んでいることも考えられる。
アテンザ スポーツワゴン
アテンザ スポーツワゴン 衝撃の波及を考える
 スペアタイヤを外して、修理跡はないか、調べてみよう。防音防振材が剥がれや波打っているなどの異常もヒントになる。
 修理跡があれば、衝撃が他に波及していないか、後部全体を再チェックしよう。
溶接部分を丹念に調べる
 外観からは、閉めた状態の立て付けを見て、全体に隙間が違っていれば、リアゲートのずれか、あるいは車体の歪みかを疑ってみる。
 右または左の片側だけに異常があれば、車体側を修理していると判断できる。
 また、リアゲートを開けて、開口部もチェック。溶接(特にスポット溶接に注意)、シーラー、塗装の状態などから、修理跡はないか、探ってみよう。
アテンザ スポーツワゴン アテンザ スポーツワゴン
アテンザ スポーツワゴン 車体の左右を比べて見る
 ドアの下にあるサイドシル(車体の前後方向に通っている梁の部分)を見てみよう。
 アテンザは、サイドステップ(サイドアンダースポイラー)を被せているが、さらに奥の鉄板をチェックする。凹みや傷、修理跡、交換跡はないか、特に接合部(下に出っ張っている部分)に異常はないか、確認しよう。
床下を覗いてチェック
 鉄板部の部分的な変形や凹み、支え金具類に歪みなどがないか、修理跡などはないか、調べてみよう。
 外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分はそのままにしていることがある。マフラーなどの部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかも、探ってみよう。
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アテンザ スポーツワゴン アテンザ スポーツワゴン トラブルを察知する
 エンジンをかけてみよう。
 異音が聞こえたり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。
 実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽ってみて、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。
 トランスミッションは、PからDへ、NからRへなど、エンジンをかけて、各ポジションにセレクトレバーを操作してみる。
 できれば試走して、ギヤの切り替わりや繋がりの異常、異音が出ていないかも、確かめたい。
装備機器を操作してみる
 ヘッドライトやテールランプ、ウインカーなどの灯火類をはじめ、装備類も残らずスイッチを入れて、作動具合を確認しよう。
 エアコンやオーディオなど、調整機能を備えている電装機器や電動機構などは、電源をオン/オフするだけでなく、正常に機能しているか、操作してみること。
 ステアリングハンドルのオーディオコントロール、パワーウインドウとパワードアロック、リアマップランプやラゲッジルームランプの点灯、キーレスエントリーなども、忘れずにチェックしよう。
 カーナビを装着している場合は、地図がいつのものかも調べる必要がある。
アテンザ スポーツワゴン
アテンザ スポーツワゴン 車両の使い方を推察する
 インテリアは、運転席まわりだけでなく、後部シートやラゲッジルームも念入りに探ろう。
 頻繁に荷物を出し入れしていると、ラゲッジルームに傷が多い。子供を乗せていると、染みが付いている。犬を乗せると、フロアマットの裏に毛が残る。その他、臭いなどをヒントに、どのように使っていたかを推察することでも、車両の状態を把握する目安になる。
書類と記録を確かめる
 備え付けの書類は、車両の取扱説明書だけでなく、装備機器類の説明書も揃っていることを確認しよう。
 記録簿は、必ず記載内容を調べよう。点検整備記録を見れば、過去にどのような整備を受けてきたのかがわかり、定期点検や消耗部品交換などの実施時期と、その時の走行距離を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。
アテンザ スポーツワゴン
車両チェックの勘どころ
塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。
取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。
溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。
立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。
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