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前述のように、新型V70はS80をベースとして造られた。それはハードウエアの共有だけにとどまらず、乗る人への心配りといったメンタル面でもコンセプトをともにする。そのため安全性を含めた装備面も充実した内容だ。
そんなV70だから味付けはまさにオトナ。エクステリアデザインはS80よりもエモーショナルとなるが、その気品は失われることなく漂わす。言うなればS80のエステート版といった感じだ。なので、エンジンもV70としては初の直列6気筒ユニットを横置きにマウントする。従来の5気筒とほぼ変わらないサイズに仕上がったこのエンジンは、パワーと燃費の向上だけでなく、スペース効率の面からパッシブセーフティにも貢献する。ボルボらしいエンジンだ。
そして実際に動かせばわかるが、走りはスムーズ極まりない。右足に対するレスポンスはよく、滑らかに加速する。ただ、スポーツカーのような敏感さではなく、あくまでもオトナの味付け。よって、ステアリングフィールもかつてのメルセデスっぽく多少のダルさを感じさせる。これがしっとりさにつながり、プレミアム度を高めるのだ。また、高速での安定性は抜群で、それを得意とする。ワイドトレッドがその優位性を高めた。
(文:九島辰也 写真:保坂 寛) |