インプレッション:メルセデス・ベンツ SLK280
メルセデス・ベンツ SLK280 メルセデス・ベンツ SLK280
■プロフィール
 先代のR170を知る人は、新型のR171にひとつの不満を抱いていたに違いない。直4コンプレッサー搭載車が消え、3.5LV6の350と5.5LV8の55AMGの展開になったため、一気に価格レンジが上昇してしまったことだ。精悍になったルックス、スポーツ性を高めた走り、クオリティが上がった内装のすべてが所有欲をかき立てるのに……高くて手が届かない。でも、それはメルセデスも承知していて、早々に280を追加した。SLK280を名乗るが、搭載するエンジンは350の縮小版の3LV6。性能と格(直4からV6に)の両面で、旧230コンプレッサーからの大きな発展を遂げたのが注目点だ。
(発表:2005/8/1 UP:2005/11)
メルセデス・ロードスターの存在をグッと身近にするSLK280
 興味を持つのは、兄貴のSLK350との性能差だろう。501ccの差が生むのは41馬力/5.1kgm。SLK350の豪快な加速感、高速域の伸びの鋭さを知っていると、正直言ってSLK280はおとなしく感じられる。しかし冷静に考えれば231馬力/30.6kgmの性能は、ライバルのZ4・3.0i、ボクスター(2.7L)と肩を並べ、最高速250km/h、0→100km/h加速6.2秒の能力を秘めている。それで不満という人はまずいないはず。事実、SLK280が提供する走りは爽快そのもの。見逃せないのはティップシフト付き7ATの貢献度で、日常のゆとり&快適性と、峠道や高速でのアクティブな走りの要求を高次元で満たす。
 さらに、タイヤの違いにも注目。SLK350の標準は17インチ、SLK280の標準は16インチだ。ルックスのカッコよさではかなわないが……16インチタイヤ(SLKは全車が前後異サイズ)を履くSLK280には、軽快感や素直さが光るハンドリング、そして快適でやさしい乗り心地という美点がある。豪快な350もいいが、軽快・快適の280もまたおいしい。いくつかの装備の違いはあるが、105万円の価格差も心がグラッと傾く要点だ。肩肘張らずにメルセデス・ロードスターというのなら、SLK280がオススメだ。
(文:森野恭行 写真:菊池貴之)
メルセデス・ベンツ SLK280 スポーツカーらしい高揚感と、プレミアムカーに求められる質感をバランスさせたコクピット。基本はSLK350と共通。ただし左ハンドル、ハーマンカードン製オーディオは非設定だ。 メルセデス・ベンツ SLK280 バリオルーフは約22秒で開閉操作を完了。ソフトトップに対するアドバンテージは、耐候性、静粛性、盗難防止効果の高さ。
メルセデス・ベンツ SLK280 ハードな走りでもきちんと体をホールドするシート。本革シート+エアスカーフ(温風を首筋に吹き出す)は21万円高のオプション。これはぜひ装備したい。 メルセデス・ベンツ SLK280 SLRのイメージを継承するアグレッシブなフロントとは対照的に、リヤはエレガントムード。オープンはもちろん、クーペスタイルも美しい!
メルセデス・ベンツ SLK280 トランク容量はオープン時185L、クーペ時277L。前後にヒンジを持つ開閉機構はじつに巧妙な仕掛けだ。 メルセデス・ベンツ SLK280 DOHC4バルブ+吸排気可変バルタイに発展した新世代V6。350はボア92.9×ストローク86mmの3497cc、280は88×82.1mmの2996cc。
メルセデス・ベンツSLK280(7AT)主要諸元
全長×全幅×全高 4090×1810×1300mm
ホイールベース 2430mm
トレッド前/後 1530/1550mm
車両重量 1470kg
エンジン V6DOHC
総排気量 2996cc
最高出力 231ps/6000rpm
最大トルク 30.6kgm/2500〜5000rpm
10・15モード燃費 9.8km/L
サスペンション前/後 3リンク/マルチリンク
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤ前後 205/55R16・225/50R16
全国メーカー希望小売り価格
SLK280 609万円
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