インプレッション:メルセデス・ベンツ Rクラス
メルセデス・ベンツ Rクラス メルセデス・ベンツ Rクラス
■プロフィール
 ひと言では説明できないのがRクラス。成り立ちを見れば、新型Mクラスから派生した3列シートハイトワゴンだが……それを「メルセデスの高級ミニバン」と表現するのはあまりに安易。原型のビジョンGSTが掲げたコンセプトどおり、サルーン、ワゴン、SUV、ミニバンの魅力を合わせ持つ「新しい高級マルチパーパスカー」ととらえるのが正しい見方だ。日本に導入されたのは標準ボディの4マチック(4WD)モデルで、R350は272馬力の3.5L V6、R500は306馬力の5L V8を搭載。新旧Mクラスと同様に、生産は北米工場で行われている。
(発表:2006/3/27 UP:2006/6)
穏やかで快適、しかもしっかりの乗り心地。スタイリッシュなRは羨望のマト
 大柄なボディや充実のメカと装備を持つRクラスの車重は、V6の350でも2170kgに達する。が、新世代V6と7ATの相性は抜群。発進から高速域に至るまで一貫して走りは力強い。最高速230km/h、0→100km/h8.3秒の実力と言えば納得だろう。これでエンジンの回転フィールや、加速時のサウンドがもっと上品なら文句なしだが、そこまで望むのは贅沢すぎるかも。
 そして操安性。光るのは高速域の安定性と乗り心地で、「どこまででも走っていける」と思わせる、高度な安心感と快適性を内包している。穏やか&快適を基本に、しっかり感をバランスさせたシャシー設定は、高級マルチパーパスカーとしてマトを射たものだ。同じメルセデスの3列シートでも、商用バンの兄弟を持つビアノとはそもそもの成り立ちが違う。
 そこで気になるのは、低中速域でややバタつく乗り心地。R350はリヤのみエアサス、R500は高度なAIRマチックが標準という足の違いがあり、よりしなやかな乗り味を望む人にはR500が向いている。ただしV8は左ハンドルのみだ。いずれにしても……あのメルセデスが「高級3列シート車」をいち早く市場に送り込んできた衝撃は特大。スタイリッシュなRクラスに、羨望のまなざしが集まるに違いない。
(文:森野恭行 写真:柳田由人)
メルセデス・ベンツ Rクラス 小ぶりな電子式ATセレクター(新型S&Mクラスでおなじみ)を採用したおかげで、センターコンソールまわりはスッキリ。豊富な収納を確保できた。クオリティもメルセデスへの期待を裏切らない。 メルセデス・ベンツ Rクラス ゆったりとまでは言えないが、標準ボディも「大人6人でクルーズ」の要件を満たす。2&3列目を倒せば、最大1931Lの広大なラゲッジを生み出すことが可。アレンジも多彩だ。
メルセデス・ベンツ Rクラス 2列目は大柄なキャプテンシート。Rクラスの特等席と言える。ラグジュアリーパッケージ(56.7万円高)は本革シート、ウッドトリムなどの豪華装備が標準。 メルセデス・ベンツ Rクラス ヒップ&アイポイントは、セダンのEクラスとSUVのMクラスの中間的な設定。開放感や見晴らしのよさと、良好な乗降性をバランスさせたパッケージ。
メルセデス・ベンツ Rクラス Bクラスとの共通性を感じさせるスタイルだが……3サイズは4930×1920×1660mmとビッグ! 欧米市場ではホイールベースをさらに235mm拡大したロング版も設定される。 メルセデス・ベンツ Rクラス DOHC4バルブの新世代3.5L V6と7G-トロニック、常時4駆の4マチック(前後駆動力配分は50対50)、そして4駆用挙動安定化メカの4ESPを合体。
メルセデス・ベンツR350・4マチック(7AT)主要諸元
全長×全幅×全高 4930×1920×1660mm
ホイールベース 2980mm
トレッド前/後 1665/1660mm
車両重量 2170kg
エンジン V6DOHC
総排気量 3497cc
最高出力 272ps/6000rpm
最大トルク 35.7kgm/2400〜5000rpm
10・15モード燃費 7.7km/L
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/4リンク
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤ前後 235/65R17
バリエーション&価格
R350・4マチック 724万5000円
R500・4マチック 966万円
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