インプレッション:フィアット ムルティプラ
フィアット ムルティプラ フィアット ムルティプラ
■プロフィール
 2003年から日本に導入されているフィアットのコンパクトMPV(マルチ・パーパス・ヴィークル)がムルティプラ。3席独立シートを前後に配した3×2スタイルを、エディクスよりもさきに導入したモデル。輸入開始当初は独特の顔つきによって大きなインパクトを持っていたが、マイナーチェンジされた新型はごくごく普通のスタイリングへ変更された。
(発表:2004/11/9 UP:2005/4)
随分とおとなしい顔つきにマイナーチェンジされたフィアットのMPV
 写真を見てムルティプラと気がつかない人も多いだろう。実際、試乗会場でもクルマを見つけられなかったほど、ムルティプラのスタイリングは変更されてしまっている。
 フェイスリフトされたムルティプラは、機能的な面では大きく変わっていない。ウエストラインより上方が大きく、ガラス面積も広いムルティプラは、見た目にはちょっと鈍重なイメージを持つが、じつはしっかりとしたシャシーにトルクフルな1.6Lエンジンを搭載することによって、意外なほどカッチリとした走りを見せてくれる。とくにコーナリングなどは安心感の高いもので、シャシー性能は1.6Lクラスという印象ではない。
 ガコッというシフトフィールはいかにもワイヤー連結という印象で、現代の国産車にはあまり見られない。しかし、それ以外の部分は十分にコンパクトMPVとしての要素を十分に満たしている。日本でこうしたクルマを造ったら、どうしたって5ナンバーサイズに収まるようにしてしまうだろう。ところが、そうしたことを気にせず造られているムルティプラは、どっしりとした落ち着きのあるシャシーを手にれることに成功しているのだ。
 また、この幅広のスタイリングによって高いユーティリティ性能が確保できているのも見逃せない点。シートアレンジメントのバリエーションも多く、ファミリーユースはもちろん、パン屋さんや花屋さんのデリバリーカーとして使ってもなかなかよさそうな雰囲気だ。
(文:諸星陽一 写真:犬塚直樹)
フィアット ムルティプラ 有機的な形状を持つメーターやエアコン吹き出し口を複雑に組み合わせたデザインを採用するインパネまわり。フロントシートがオフセットされていることもわかる。 フィアット ムルティプラ リヤシートはすべてのシートが独立している。シートの形状は若干異なるが、サイズは6名分すべてが同一に設計されている。
フィアット ムルティプラ ンター部分を少し後方にオフセットすることによってショルダー部の干渉をなくして、ゆったり感を出しているフロントシート。 フィアット ムルティプラ ユーティリティを重視したことがよくわかる、開口部の大きいリヤゲート。グラスエリアは非常に広く、車内のルーミーさは抜群。
フィアット ムルティプラ いちばん右が乗車、真ん中がシングルフォールディング、左がダブルフォールディングの状態。さらにすべてのリヤシートを取り外すことが可能。 フィアット ムルティプラ 103馬力と最高出力は低めの設定だが、トルクが低速から太く扱いやすさはかなりいい。
フィアット ムルティプラ ELXプラス(5MT)主要諸元
全長×全幅×全高 4095×1875×1680mm
ホイールベース 2665mm
トレッド前/後 1510mm
車両重量 1410kg
エンジン 直4DOHC
総排気量 1596cc
最高出力 103ps/5750rpm
最大トルク 14.8kgm/4000rpm
サスペンション前/後 ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ前/後 Vディスク/L&Tドラム
タイヤ前後 195/60R15
バリエーション&価格
ムルティプラ ELX 262万3950円
ムルティプラ ELXプラス 284万4450円
※価格は全国メーカー希望小売り価格。
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