マイチェンのキーワードは、スポーツ性とダイナミックさの強化。そのねらいはたしかに具現化されている。フルスロットル時の瞬発力と、屈曲の連続する山道で体感できる好レスポンス、パワフル感に新世代SLのすご味と、その根底に秘められたジェントルさを知らされた。
ビッグトルク&ハイパワーのV8は、高回転域まで力強くシャープ。その気になればダイナミックさを存分に堪能できる。6500回転レッドゾーンのところ6250回転まで引っ張れるとあって、とにかく走りがいがある。実力的には、明らかに従来モデルを超えるのだ。それでいて、エレガントさを兼ね備えるのがSLらしい。ていねいに扱えば、加速フィールはスムーズで、優雅な気分を味わえる。100km/hは7速1600、6速1800、5速2250、4速3000回転足らず。高速クルージングが快適で、際限ないまでの実力を見せてくれることは言うまでもない。
SL550のマイルドさは、フットワークがポイントだ。第一に2.5回転のパワステは軽く、違和感のないスムーズな走りをもたらす。フットワークはしなやかと感じるほど。といって、軟弱ということもなく、ワインディングロードをスムーズかつ速く駆け抜ける。走行状況に応じ、安定姿勢を保つアクティブボディコントロール(ABC)の効果絶大。高速走行時には自動的に最大15mm車高ダウンするなど、ハイテク満載だ。
(文:横越光廣 写真:内藤敬仁(走り)、野澤廣幸(ディテール))