期待値が高いなかで乗る国内仕様は、ある意味ハンディを負っている。だが、心配無用。国内仕様でもロードスターは、ライトウェイトスポーツに求められる要素をほぼ満たした、史上最高で最上のモデルに違いなかった。
台風一過で絶景の山道を気持ちよく駆ける姿はいうことなし。ほとんどのグレードに乗ることができたが、個体差による多少のフィーリング差はあっても、総じてみれば期待に違わぬ好フィーリングを見せてくれた。
もっともインパクトがあったのは、RS・6MTと標準モデルの6AT。高回転までシャープ、とくに4000回転前後からパワフル感に満ちて、6700回転までレスポンスよく吹き上がるエンジンをハイギヤリング・クロスレシオの6MTが引き立てる。とくにRSの加速フィール、これは2Lとは思えぬほどキビキビとした実力派。ちなみに100km/hは6速2900、5速3500、4速4200、3速5700回転。ビルシュタインダンパー、17インチタイヤなどを標準とするだけに、フットワークは万全。スタビリティ、2.7回転のパワステに対する手ごたえなど、これぞスポーツと感じさせてくれる。何よりも一体感があること、これがいちばんだ。
5MT車は、少々パワフル感がマイナスだったが、意外だったのが6ATのしなやかスムーズさ。100km/hが6速2000、5速2500、4速3500、3速5000回転相当というギヤリングで、今の標準からすればギヤの繋がりのスムーズ感とレスポンスはまずまずのレベルだが、マイルドなフィールは、女性や高齢者などのAT派にはかえって受け入れられそうだ。
(文:横越光廣 写真:菊池貴之・犬塚直樹・柳田由人)