インプレッション:フィアット バルケッタ
フィアット バルケッタ フィアット バルケッタ
■プロフィール
 マツダ・ロードスター(初代)の登場をきっかけに、世界中で盛り上がりを見せたオープン2シーターのルネッサンス。フィアットが95年に送り込んだバルケッタは(日本発売は96年)、当時のプントをベースとしたFFスポーツだった。あれから9年……さすがに薄れてきたインパクトを蘇らせるため、フロントを中心にデザインを一新! リヤバンパーやインパネの装飾などにも手を加えた新バルケッタは、さらに小粋に、よりオシャレに変身して登場した。ちなみに、左ハンドル、5MTのみの設定だ。
(発表:2004/7/27 UP:2004/12)
小粋なデザイン、楽しい走りが魅力のイタリアン・オープンスポーツ
 欧州オープンスポーツの入門モデルといえるバルケッタは、そのキャラクターにふさわしく親しみやすいクルマだ。1.8Lのエンジンは低速からよくねばり、まるで神経質な素振りを見せないし、なによりボディがコンパクトだからどこへでも気軽に乗っていける。さらにトップを収納すれば……日常的ドライブでも非日常の感覚が味わえる。もちろん、イタ車ならではの個性的デザインもバルケッタの光る才能だ。
 そして、ちょっとムチを入れてやれば、もうひとつの才能が開花する。現代のオープンカーとしてはボディが貧弱なため、攻めの走りでは剛性不足が気になるが、少し速いペースで流す場面ではライトウエイト・スポーツならではのシャープなハンドリングと、軽快な身のこなしを味わわせてくれる。FRやミッドシップのライバルと比べ、限界に達したときの挙動がシビアでないことも、ビギナーには安心の要素と言える。
 でも、正直言ってこのボディとサスには16インチ45タイヤはやりすぎの感あり。確かに、ルックスはハンサムに、ハンドリングはダイレクトに変化したが、低速域ではゴツゴツ、ブルブルと伝わる振動が気になるのだ。「気楽にオープン」、「毎日スポーツカー」という人は、より快適で洗練された乗り心地を望むことだろう。とはいえ、キュートなスタイルを見ると……許せてしまう。これもまたバルケッタの才能だ。
(文:森野恭行 写真:犬塚直樹)
フィアット バルケッタ メーターまわりとセンターにシルバーのアクセントを加え、スポーティ感とモダンさをアピール。で、効果的なのはボディ色パネルのあしらい方。イタ車ならではのハイセンスが随所で光っている。 フィアット バルケッタ コンパクトスポーツらしいタイトな仕立てのキャビン。ムードに浸れる空間だ。生意気にも本革張りシートを標準装備! シート可倒量は小さい。
フィアット バルケッタ 大きな変更点はタイヤ。195/55R15から195/45R16になり、スポークアルミへ変更。試乗車はコンチネンタル・スポーツコンタクトを履く。 フィアット バルケッタ トップは手動。手順が多く操作力を要するのが難点だが、幌の収まりは文句なしに美しい。風の巻き込みを防ぐウインドストップを標準装備。
フィアット バルケッタ リッド開口、奥行きは小さめだが、深さを生かせば十分に実用的なトランクスペース。幌の収納部とは独立しているから、オープン状態でも容量はそのまま。 フィアット バルケッタ 吸気可変バルタイ採用の1.8L DOHC(正確には1746cc)は130馬力を発揮。抜けのいい排気音を聞かせてくれる。組みあわされる5MTを含めて従来型を踏襲。
フィアットバルケッタ(5MT)主要諸元
全長×全幅×全高 3895×1655×1275mm
ホイールベース 2275mm
トレッド前/後 1410/1405mm
車両重量 1110kg
エンジン 直4DOHC
総排気量 1746cc
最高出力 130ps/6300rpm
最大トルク 16.1kgm/4300rpm
サスペンション前/後 ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク
タイヤ前後 195/45R16
全国メーカー希望小売価格
バルケッタ 292万9500円
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