インプレッション:BMW 3シリーズクーペ
BMW 3シリーズクーペ BMW 3シリーズクーペ
■プロフィール
 BMW3シリーズのクーペが、セダンの1年遅れでモデルチェンジした。いちばんの注目は日本仕様の唯一のグレード、335iクーペに積まれるエンジンだ。もちろん直列6気筒だが、3.5L自然吸気ではなく3Lツインターボ。BMWではひさしぶりのガソリンターボは、コモンレール式直噴、ピエゾ式インジェクターなど、ディーゼルで培われたテクノロジーを投入した。4L V8の動力性能と3L6気筒の環境性能を両立させたという次世代型ターボだ。
(発表:2006/9/21 UP:2006/11)
3Lツインターボが生み出す圧倒的なパワーはまさにスポーツカー
 セダンより65mm長く、35mm狭く、60mm低いボディは、だれが見ても3シリーズとわかるデザイン。でもディテールは前後のランプからドアミラーまで100%専用設計で、クーペらしいのびやかなプロポーションを手にしている。キャビンは4シーターで、リヤシートにも大人が乗れる。インパネはセダンとほぼ同じだが、ドライビングポジションは明らかに低い。
 走り出すと、セダンよりも後ろ、ホイールベースのほぼ中央に自分が座っていることを実感する。フロントフェンダーをプラスチック製にして前を軽くしたおかげもあって、セダンよりも人車一体感の強い、スポーツカー的なハンドリング。乗り心地はランフラットタイヤの影響か、街なかでは固いが、速度を上げればフラットなフィーリングに変わってくれる。
 注目のエンジンは、レスポンスは自然吸気よりややおだやかだが、ターボラグはほとんど感じない。アクセルを踏むと過給が立ち上がり、自然吸気3Lとは別次元の豪快な力で、押し出されるように加速していく。追い越しでもキックダウンすることなく、そのまま鋭いダッシュを始めるほどの底力。サウンドは定速走行ではとても静かだが、踏み込むと太く澄んだ排気音が響き渡る。メカサウンドがメインの自然吸気とはひと味違う快音だった。
(文:森口将之 写真:犬塚直樹)
BMW 3シリーズクーペ 試乗車はアルミパネルにブラックのトリム、レッドのシートというクーペらしいあざやかなコーディネート。ほかにもセダンにはないインテリアカラーも用意している。ハンドル位置は左右両方あり。 BMW 3シリーズクーペ 2人乗りで、ヒップポイントはセダンよりグッと低くなるが、ひざの前や頭上の空間は大人でも不満なし。センターコンソールにはトレイが設けられる。
BMW 3シリーズクーペ シート形状はセダンと似ているが、着座位置はそれより低く後方。ドアを閉めるとシートベルトガイドが後ろから自動で伸びてくるという便利な装備もつく。 BMW 3シリーズクーペ セダンよりも横長のリヤコンビランプが低さを強調。テールパイプは自然吸気の片側2本出しから左右2本出しに変わった。流行のドアミラー・ウインカーに背を向ける姿勢はほかのBMWと同じ。
BMW 3シリーズクーペ トランク容量は430Lと、クーペとしてはトップレベル。それでも不足があるなら、リヤシートのシートバックを倒してスペースを拡大することもできる。 BMW 3シリーズクーペ 自然吸気のマグネシウムに代えてアルミブロックを採用。コモンレール直噴、ピエゾ(圧電式)インジェクターといったディーゼル譲りの技術で、フルレンジでの大トルクを実現。
BMW・335iクーペ(6AT)主要諸元
全長×全幅×全高 4590×1780×1380mm
ホイールベース 2760mm
トレッド前/後 1500/1505mm
車両重量 1620kg
エンジン 直6DOHCターボ
総排気量 2979cc
最高出力 306ps/5800rpm
最大トルク 40.8kgm/1300〜5000rpm
10・15モード燃費 8.9km/L
サスペンション前/後 ストラット/5リンク
ブレーキ前後 Vディスク
タイヤ前・後 225/45R17・255/40R17
バリエーション&価格
335iクーペ 701万円
※価格は全国メーカー希望小売り価格。
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